キハ75形

DC75-3DC75-208

0番台

1

2

3

4

5

6

 

 

200番台

201

202

203→
1203

204→
1204

205→
1205

206→
3206

207→
3207

208→
3208

400番台

401→
3401

402→
3402

403→
3403

404→
3404

405→
3405

406→
3406

 

 

キハ75形は、1993年に登場したJR東海の一般型気動車である。

■基本仕様

JR東海初の一般形気動車キハ11形が軽快気動車然とした仕様であったのに対し、キハ75形は主に快速や急行などを担っていた急行形を置き換えるべく登場した。0・200・400番台が東海道線東京方(トイレ付き)、100・300・500番台が東海道線神戸方に連結されている。(なおこの先は0・100番台を0番台、200・300番台を200番台、400・500番台を400番台と記述する)

車体はステンレス製で片側3か所に扉を配した近郊型スタイルで、車内は3扉・クロスシート、0・200・400番台のトイレは同車の一般形車両としては初めて洋式としたほか、向かいのボックスシートは座面を跳ね上げ式として車椅子スペースとして使用できるようになっている。また扉間の仕切車端部にはLED式の情報案内装置が設置されている。なお指定席が設定されている列車に充当されるため、車端の情報案内装置と中央扉付近の仕切りには「指定席」「自由席」を示す札が設けられている。

エンジンはカミンズ社製で出力350psのものを1両に2台搭載、ブレーキは電気指令式で、特急形キハ85系と同等である。電車とも遜色ない性能で、最高速度は120km/hである。連結器は同社の気動車では初めて密着連結器が採用された。なお常時2両1組で運用されていたが機器構成上は単独走行が可能で、2015年以降は高山線・太多線において2両を分割してそれぞれ別の2両編成に増結した形での3両編成が運転されている。

●0番台

快速「みえ」用として1993年に2連6本が製造された。座席のシートピッチが通常910mm程度なのに対し940mmと広くなっている。また情報案内装置は311系と同じように時計が付いている。

200・400番台

1999年には2次車28両が投入されたが、仕様の違いで2タイプが投入された。200番台は快速「みえ」増発と急行「かすが」のキハ58形からの置き換えを目的に、400番台はキハ40系が使用されていた武豊線の車両置き換えを目的に登場したが、後者は武豊線でのワンマン運転に対応するため運賃箱や整理券発行機などを備えている。0番台との相違は、外観は前面貫通扉の上に前照灯が追加されたこと、車内ではシートピッチが910mmになって立席スペースが拡大されたことなどが挙げられる。

 

■運用の変化

1994年の冬に快速「みえ」は全列車が本形式による運転となった。また2次車の投入で武豊線も一時全列車が本形式による運転となった。快速「みえ」と急行「かすが」、それに武豊線の線内列車は2連、一部の「みえ」と東海道線〜武豊線直通列車が4連で運転されていた。急行「かすが」は2006年春のダイヤ改正で消滅。

2011年春の改正で武豊線に新型車キハ25形を投入しキハ75形を捻出、快速「みえ」を全列車4連とした。快速「みえ」は2連時代から1両の半室(24席)を指定席としていたが、2011年の4連化で1号車の全車を指定席にした(2014年秋に一部を除いて再び2連に戻されている)。

2015年3月に武豊線電化が完成、200番台の一部と400番台の全車が美濃太田区に転属したが、その前後に全車が何らかの改造を受けており、以下に紹介する。

●1200番台

200番台に耐寒化改造を行ったグループ。203〜205・303〜305の6両が改造され、原番号+1000されている。なお203・303は2017年に名古屋区に戻っている。

●3200番台

200番台にワンマン化(運賃箱、運賃表示器、整理券発行機などを設置)・耐寒化改造を行ったグループ。206〜208・306〜308の6両が改造され、原番号+3000されている。

●3400番台

400番台全車に耐寒化改造を実施、車番は原番号+3000されている。これにより400番台は消滅した。

 

現在は0番台全車と200番台6両が名古屋車両区に、残る全車が美濃太田区に所属する。名古屋車両区の車両は快速「みえ」で、美濃太田区の車両は高山線岐阜〜下呂と太多線で運用されている。なお本形式は電車並みの床面高さでステップも無いため、ホームが低い駅のある高山線下呂以北には入線しない。

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