2600系30番台

 2600系30番台(2630系)は、旧1800系の置換え及び輸送力増強を目的に1980年から翌年にかけ新造されたグループである。一般車の完全新造車としてはこれまで5扉の5000系が製造されていたが既に所要編成数が満たされたこと(5000系は特殊仕様が多く高コスト)、また6000系は設計中と過渡期であったため2600系として製造されることとなった。

【車体・主要機器】
 車体は0番台と同様に2000系列共通の鋼製の卵型車体を採用、2400系以来約10年ぶりの新造となった。仕様は2400系に近いが、前頭部では標識灯と尾灯を3000系や5000系第2編成以降と同様に分離し一体のケースに収めたほか、0番台と併結するため各車の幌は旧式の吊り幌を使用した点も特徴である。また全車とも側面下部には水切りを設けており他形式との相違点となっている。車内では混雑対策で窓のある部分のみに短縮していた座席長を戸袋部まで伸ばしたほか、0番台と比較し側扉の車内側の仕上げ(本グループは化粧板張り)や窓の支持方式も異なっている。
 主要機器は0番台と同様で、制御装置には複電圧対応で回生制動を常用する界磁位相制御を、主電動機には複巻電動機を、制動装置にはHSC-Rを、それぞれ採用している。台車は5000系4次車相当で電動車が円筒案内軸箱守式のKW37、制御車・付随車が緩衝ゴム支持式のFS399Cを履いていたが、1990年代に入り2833・2834を除く制御車・付随車が3000系から発生した油浸円筒案内式のKS132をインダイレクトマウント式に大改造したKW79に履き替えている(従来のFS399Cは0番台のKS63系淘汰に流用)。冷房装置も0番台と同様に8,000kcal/h×4の集約分散式としている。

【運用】
 1980年度から翌年度にかけ7連4編成を製造、当初は7両固定編成で運用していたものの1983年12月の昇圧後は編成を分割し0番台との混結編成も日常的に見られるようになった。本形式の組替は需給に応じて日常的に行われていたため詳述は避けるが、本グループにおいては編成を京都方4両と大阪方3両に分割して0番台と混結することが多かった。参考までに1991年10月時点では7連が1編成のみ、残り3編成は混結して6連4編成・5連2編成を形成していたほか、2000年9月現在では7連2編成と混結6連・5連が各2編成の陣容であった。2003年の6連消滅時の組替で30番台のみの7連4編成に戻り、そのまま現在に至っている。なお本グループも0番台と同様に当初前面に幌を設置して登場したが、実際に編成の中間に入ることは無かったため1980年代半ばには撤去している。2009年以降の新塗装化と同時に、貫通扉脇に設けていた手摺も撤去している。

 2006年の交野線ワンマン化に際しては対象車両として俎上に上がったものの実現せず、その後も更新工事の類を受けることも無く、製造から40年以上が経過している。現在は他の7連車に混じって本線・中之島線〜鴨東線の通勤快急以下の種別で運用されている。

 

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最終更新:2023/12/3

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