23000系

23000系は、1994年に登場した伊勢志摩方面の特急用車両で、「伊勢志摩ライナー」の愛称を持つ。電算記号(編成番号)はiL**

 

【車体と車内】
車体は鋼製で、構造は22000系をベースにしているが断面は幾分丸みを帯びたものである。編成は21000系「アーバンライナー」同様の6両固定で、前面も非貫通の流線型としている。なお前面窓については大型曲面ガラスを2枚用いることで眺望性を向上、連結器は通常鋼体の内側に入るよう格納されている(使用時は空気圧で押し出す)。塗装は黄色と白のツートンで、裾部には灰色を、またその上に青の細帯を入れている。側扉は22000系と同様のプラグドアである。なお「サロンカー」(詳細は後述)が設定されたモ23200形は座席配置に合わせた窓配置だが、天地寸法が1225mmと特大で非常に目立つ。
車内も22000系をベースとしているが、21000系で設定された「デラックスカー」が本形式でも設定された他、グループ客向けの「サロンカー」も設定された。車内は1両ごとにテーマカラーを設定しており、「レギュラーカー」はモケットを4種用意し各車の7割がテーマカラーのモケットになるようにしている。座席は「デラックスカー」が新規制作で配置は2+1の3列、「サロンカー」はボックスシートで4人用と2人用を設定でボックスピッチは2250mm、「レギュラーカー」は22000系同様の座席である。
また運転台直後のデッキには前面展望を楽しむことが出来るベンチを設置したほか、モ23300形には車内販売コーナーを設けている。

【機器類】
主要機器は22000系に準拠しているが、同系が全電動車であったのに対し両先頭車はモーターなしの制御車としている。制御装置はGTO-VVVF、主電動機は22000系と同等の出力を確保するため200kWとしている。制動方式は電気指令式であるが、非常時に備え電磁直通ブレーキ車とも併結できるようになっている。台車も22000系に続いてボルスタレス式としている。

【リニューアル】
登場から20年弱が経過し、また翌年に伊勢神宮の式年遷宮を控えた2012年から翌年にかけリニューアルが行われた。外観は奇数編成の塗装を赤と白のツートンに変更したほか、裾の青帯は少し上がって偶数編成については帯色を青から橙に変更した。車内は喫煙室の設置と座席モケット・化粧板・床敷物の更新を行ったほか、「デラックスカー」は全席に、その他は概ね2席に1個の割合でコンセントを設置している。

【運用】

1994年3月のダイヤ改正で5編成が投入。大阪・名古屋~伊勢志摩間への甲特急に使用され、同時に大手私鉄初の130km/h運転を開始している。翌年11月には1編成が追加され、京都~伊勢志摩間の特急にも投入されている。その後乙特急への充当や間合い運用も登場したが、2001年には名阪甲特急に充当されるようになった。これに伴い伊勢中川~賢島間では特急他形式と同様大阪・京都発の列車と名古屋発の列車で編成の向きが変わるようになった。
現在は大阪・京都・名古屋~伊勢志摩間と、京都・大阪~奈良間の特急に充当されている。但し6編成しか無いため、検査等で他形式による代走が発生する場合がある。なお編成の向きについては本形式が名阪特急から撤退しており、2014年には元に戻されている。

 

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▲現在の姿 ▼更新前
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▲現在の姿 ▼更新前
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▲現在の姿 ▼更新前
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