1220系列は、1987年に登場した1220系を初めとする日立製VVVFインバータ装置を搭載した一般車両である。このページでは1990年登場の全線共通仕様VVVF車である1230(1233・1240・1249・1252・1253・1254・1259)系、中間車を組み込んだ1020(1021・1026・1031)系についても扱う。電算記号(編成番号)は2両編成の各形式が奈良線用はVEで大阪・名古屋線ではVC、1020系は4連がVL、6連がVHである。
1220系は1987年に登場。4扉・ロングシートの基本構成は従来車と変わらないが、車体はアルミ製になり幅も従来より広い2800mmとなった。
1230系は1990年に登場した形式で、歯車比を変更したほか軸距を2100mmに短縮した台車を履く。1233系は各線共通仕様の車体を採用しており車体裾が従来より低くなっている。1992年登場の1249系では補助電源がSIVに変更され、当初から車椅子スペースを設けている。1252系では台車をボルスタレス式に変更、更に1253系は台車のディスクブレーキを1軸2ディスクとしたが、後に1軸1ディスクに改造されている。1993年登場の1254系は滑走検知装置を取り付けた。1255F以降は路面清掃装置付きを1253系、付いていない車両を1252系としている。なお1277Fは後述の1020系の組成変更で発生した先頭車2両を組み合わせ改造した編成である。
1020系は1991年に登場、1230系列に中間車を組み込んで長編成化した形式である。1993年には台車をボルスタレス式に、補助電源をSIVにした1026系が登場した。2002年、1030Fの中間車を1026Fに組み込み6連化、余った先頭車は前述の1252系1277Fとなった。
各形式とも順次車内の更新やバリアフリー対応工事などを行っている。車内の情報案内装置はLED式のものを順次取り付けていたが、2018年からは液晶式に変更している。また種別・行先表示機はフルカラーLEDへの交換が行われている。
名古屋線所属の車両の一部は車内収受式のワンマン化改造を行っており、1233系の1240Fは1240系に、1253系の1259F・1265F〜1269Fは1259系とした。また奈良線の4連車は大半が生駒線ワンマン運転に対応する改造を行ったため、形式名を1021系・1031系に変更している。
2009年に開始した奈良線と阪神電鉄との直通運転にあたっては1252系の一部と6両編成の1026系が直通運転に対応する工事を実施しており、対象の編成は先頭車に識別ステッカーを貼り付けている。
同系列は現在、奈良線に2連27編成・4連10編成・6連4編成、大阪線に2連10編成、名古屋線に2連14編成が在籍する。このうち奈良線の6連と一部の2連は阪神電鉄への直通に対応しているほか、一部の4連は生駒線でワンマン運転を実施している。また名古屋線の2連の一部は山田線・鳥羽線・志摩線でワンマン運転を実施している。
最終更新:2021/5/8