5800系

5800系は1997年に登場した一般型車両で、名古屋線の2610系に先行採用されたデュアルシート(ロング・クロス可変座席)を新造車として初めて搭載した「L/Cカー」である。電算記号(編成番号)は奈良線用がDH、大阪線用がDF、名古屋線用がDGである。

 

【車体・車内】
車体はアルミ製の21メートル級4扉で同時期製造の他形式並みで塗装も同様であるが、デュアルシート搭載車であることをアピールするため先頭車前面・側面乗務員扉後ろ・各車扉間窓下に「L/C」のロゴを入れ他車と区別していた。車内は扉間にクロス・ロング可変座席を備え、クロスシート時は扉間3列・ロングシート時は6人掛けとなる。車端部はロングシートだが、高い背摺りやヘッドレストの設置などデュアルシート部を基本に設計されている。大阪線・名古屋線用の編成には長距離運用を想定し編成中1か所に便所を設置している。

【主要機器】
走行機器は同時期に増備された他形式並みで、制御装置は三菱電機製のGTO-VVVF、主電動機は出力165kWの誘導電動機を採用。

 

【増備と変遷】
 1997年度に6連4編成と4連1編成が、翌年度に6連3編成が増備された。内訳は奈良線に6連5編成、大阪線に6連2編成、名古屋線に4連1編成であるが、1997年度増備の大阪線用編成には便所が無かったため翌年度の増備時組替が実施されている。なお名古屋線の4連1編成は2021年度末現在でも同線に新製配置された最後の一般車となっている。
 奈良線用は主に奈良線で使用され、阪神線への直通に対応していることから阪神なんば線開通後は直通運用に充当されることが多い。大阪線用は大阪~伊勢方面の長距離運用を中心に運用される。名古屋線用は主に2連車と併結して急行を中心に運用される。
 なお「L/C」のロゴはまず奈良線用の先頭車乗務員室直後のものが阪神直通対応車を示すロゴに変更され、更に後年各車窓下のロゴも撤去されている。

 

奈良線

DH01(5801)

↑通常時

DH01(5801)_wrapO

帝塚山大学ラッピング(~2010年)
↑難波・三宮方 ↓奈良方

DH01(5801)_wrapN

DH01

DH02(5802)
↑通常時 ↓奈良線開業100周年記念ラッピング
DH02(5802)100th

DH02

DH03(5803)

DH03

DH04(5804)_2

DH04

DH05(5805)

DH05

大阪線

DF11(5811)

DF11

DF13(5813)

DF13

名古屋線

写真: DG12(5812)

DG12

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最終更新:2022/6/10

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