2000系

2000系は、2004年に登場した中部国際空港アクセス特急用の車両である。「ミュースカイ」の愛称があり、2008年末からは列車名としても用いられている。当初は3連であったが、2006年には全編成が4連化されている。

設計思想は車体・車内が1600系、機器類は小牧線300系をベースとしている。車体は塗装は白をベースに扉やスカートを青に、前面窓付近は黒くするなど従来車には無いデザインとしている。前面窓付近は黒い鋼板をポリカーボネイトで覆っているほか、貫通路は1600系とは異なり貫通扉に加えて「centrair」のロゴを描いたカバーをしている。側面と車内の構成は1600系をベースにしており、片側2か所に幅1000mmの扉を設置している点や座席周り、便洗面所付近なども類似している。一方で車内の配色は寒色系とし、空港特急用ということで荷物置場が1両に2か所設置されたほか、1600系にあった自動販売機の場所を男子小用の便所に変更されている。車内の情報案内装置は名鉄初の液晶式で、従来車に採用されていたLED式のものと同等の案内を行う他、乗務員室に設置されたカメラによる前面展望を流す点が特徴である(このとき名鉄伝統のスピードメーターも同時に表示)。車内の詳細はこちらもご覧頂きたい。
足回りは2002年の300系をベースとしているが、3連でMT比を1:1にするため主電動機は1両につき3つ搭載(0.75M)、制御装置(IGBT-VVVF)は1個で3つの主電動機を制御する。台車はボルスタレス式、空気バネを用いた車体傾斜装置を採用しており曲線区間の多い常滑線で使用している。

2001F・2002Fは各種試験を行うため2004年5月に落成(1次車)、続いて同年冬には8編成を増備した(2次車)。2次車は基本的に1次車と同様の設計だが、車内通路幅の拡大や男子小用便所の便器の配置の変更などがなされている。2005年1月の改正では3連10編成で営業を開始したが、予想を上回る乗車率で最繁忙期には1000系や1600系を用いた臨時列車を出すほどであったため翌年には3次車を投入した。この3次車は4連2編成と3連に増結する中間車10両で、車端は1人掛け席を廃し全て荷物置場とした点、座席背面にチケットホルダーを設けた点が特徴である。新たに登場した中間車(モ2150形)は1:1のMT比を維持するため主電動機を2つ搭載(0.5M)、単独のM車となっている。4連2編成は4月に登場、3連の各編成は4月から4月にかけて4連化され、モ2050形からパンタグラフを移設したほか荷物置場やチケットホルダーについても改造で3次車並みとしている。

当初から神宮前〜中部国際空港間ノンストップの快速特急で使用されていたが、朝には特急として常滑線内主要駅に停車する列車の設定もあった。現在は岐阜or名古屋〜中部国際空港と新鵜沼〜中部国際空港の列車が交互に運転されており、名古屋〜中部国際空港間では30分ヘッドの設定となっている。岐阜方面への列車は乗車率が低迷、2011年3月の改正で日中の列車が名古屋止めに変更されている。
2008年12月の改正で「ミュースカイ」が正式な種別となり、現在本形式を用いる列車は停車駅を問わず全て「ミュースカイ」という種別となっている。

 

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