16010系

 

16010系は、1995年に富山地方鉄道に登場した特急型車両である。車体は西武5000系から、足回りはJR九州485系から、運転台機器の一部を京急旧1000系からそれぞれ譲られた。

入線時に、トイレ・車販準備室を撤去して自動販売機と座席を設置したり、寒冷地の富山に対応して空調機器の取り換えを行っている。また、西武の社紋がはずされ種別・行先表示機を助手席側に設置した。なお歯車比は第1編成では485系そのままの設定としていたが、高速運転はあまり行わないためのちに変更している。

 

登場時は3両(Mc-M'-Tc)の編成だったが、乗客減に伴う運用効率化を目的に機器を移設し、2両でも走れるように改造された。クハだった方の先頭車に中間車の機器類を移設したため、先頭車は車番を変更した。中間車はT車となり改造・改番されている。また同時にワンマン対応化工事を行い、デッキとその扉を取り払った。中間車は多客期増結用となっているが、組み換えが面倒なため3連での走行は少なかったようで、2010年10月を以て中間車は運用を離脱した。

しかし翌2011年、16013Fを観光列車「ALPS EXPRSS」化する改造が実施された。デザインはJR九州などで実績のある水戸岡鋭治氏を起用、塗装は従来のものを生かしつつ要所にロゴを入れている。また車内も従来の座席を活用しつつ座席モケットや床材などを交換したほか、カウンター席やテーブル付きボックス席を設けている。また運用から離脱していた中間車112号も対象であり、指定席車として従来の座席を取り払い窓向きの展望席などを新設したほか軽食等を販売するカウンターを設けている。同年12月より運用を開始した。

また同編成のモハ16014には2015年2月にトイレを再設置している。かつてトイレを設けていた位置の窓を埋め真空式トイレを設けたもので、同社の車両では唯一となる。

 

車内設備もあって登場時から特急運用が中心であったが、特にワンマン化後は普通での運用もある。2012年登場の「アルプスエキスプレス」は当初こそ中間車を外した2連運用があったが現在は常時3連とされ、公式に運用が公開されている。一方16011Fはワンマン改造後特に運用が決められてはいないようで、主に本線・立山線で運用されている。

 

16011

16011 増結3連

↑3連運用時の様子

16011F

16013

16013F

16010-T

※2010年10月を以て運用から離脱

中間車

※なお、この項目のすべての画像はatukiさんが撮影されたものです。画像の権利はすべてatukiさんが所有しています。

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