樽見鉄道 ハイモ295形(516号)

写真: t_295-516

樽見鉄道のレールバスは保有車両数が少ないことや投入時期に開きが出来てしまうことから、同形式内で仕様が異なることも少なくありません。このハイモ295形も3両ありますが1両ずつ大きな相違がありますが、今回は2005年に投入された516号を紹介します。ハイモ295形としては1999年の315以来6年ぶりの投入でしたが、車体が18メートル級になったこと、台車がボルスタレス式になったこと、行先表示がLED式になったことなどが大きな変更点です。製造は新潟トランシスですがいわゆる「NDC」ではなく富士重工LE-DCタイプ、従来型を採用したのは併結運転を念頭に置いたものと思いますが、変更があった部分の大半はいわゆるNDCで採用されたものを反映しているようにも見えます。

同社初の18メートル級車両、さて車内は…


t516-車内全景

車内は…やっぱりオールロングシートでした。車体長が延びたことだし少しくらい出来ないかなあと思ったのですが、ラッシュ時はもちろん同線が1年で最も賑わう春の淡墨桜輸送のことを考えても妥当なところです。更にこの車両が登場した2006年に沿線の商業施設「モレラ岐阜」も盛況で、休日には同駅でごっそり乗客が乗降することも珍しくありません。車両数が限られるなか賑わう時とそうでない時がはっきり分かれる路線ですから、これは致し方ないですね…

t516-車端部t516-車端部2

車端部です。運転台は半室式、先頭になる際は運賃箱を展開します。右側は展望に最適ですが、扉がご覧のような配置ですので乗降の妨げにならないように注意したいです。

t516-LED

運賃表示機は一般的なLED式。次駅や列車の案内も併せて行いますが、列車のことはアナウンスも含め「レールバス」と案内するのが特徴です。初期の車両ならまだしもバスらしさが殆ど無くなったこの車両ですが、それでもレールバスなんですね。

t516-扉1t516-扉2

扉です。幅は900mm~1000mm、例によって銀色無塗装です。ステップを2段にすることで乗降を楽にしています。

t516-天井

天井はカバーなしの蛍光灯を左右に、その直下に吊革を設けています。ラインデリアこそありませんが、従来のLE-DCに比べると一般的な配置になりました。

t516-床

床は光沢のある茶系の単色。

t516-窓

窓は扉間に6つ並んでいますが、両端は2段式で上段下降・下段固定、間の4枚は1枚の固定式で眺望を確保しています。いわゆるNDCに近い造りで、同社の315号や長良川鉄道ナガラ300形などの一般的なLE-DCとは異なっています。カーテンは横引き式です。

t516-24人掛け

座席は2種類、まずは大垣行きで進行方向左側になる24人掛けから。青色のモケットを使った3人掛けの背摺り・座面を8セット並べた格好で、縫い付けで定員着席を促します。1人当たりの幅は450mmとまずまずの数字ですが、これだけ長いのに間仕切りになりそうなものが一切無いのが気になります。袖仕切はパイプ式でLE-DCタイプのものです。

t516-21人掛け

こちらは同じく進行方向右側の21人掛け。同じく3人掛けを7セット並べた形ですが、こちらは一番奥(大垣方)の1セットが優先席として灰色のモケットを使っています。

t516-車椅子スペース

大垣寄りには車いすスペースを設置。ベルトとスロープを設置、また立客向けに手摺りが2か所に設置されています。

t516-運転台

最後に運転台です。LE-DC標準の配置ですが全体を黒く塗っています。

 

座席系

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