阪急9000系|FTN trainseat.net

阪急9000系

写真: 9000

阪神大震災の後、長らく新車が入らなかった阪急の神戸線・宝塚線系(京都線もあまり入ってないけど)、2006年に登場した9000系は3年前にデビューした京都線の特急車9300系をベースにしています。9300系に6300系のような特急車らしい装飾がなかったこともあり、見た目の違いは種別・行先表示のLED化と側窓の天地寸法が小さいこと程度。まず神戸線に1編成、翌年宝塚線にも1編成入りましたが、その後しばらく9300系を入れるためこちらは増備がストップ、2011年から増備を再開し3000系を置き換えました。続々と増備が続くものだと思っていたのですが、2013年までに11編成が製造されたところで増備は終了し以後の増備は新1000系に移行しました。

神戸線に5編成、宝塚線に6編成在籍し、神戸線では115km/h運転の特急にも使用されます。


90-車内全景

車内全景です。3扉・ロングシートは阪急電車標準のレイアウトではありますが、色遣いのせいなのか、細かいパーツのせいなのか、どことなく2000系から8000系までとは違うものを感じます。

90-車端部

車端部は9300系とほぼ同等の構成、妻面は化粧板を濃くしています。妻窓は側窓に合わせ天地寸法を変えています。

90-車端部2

貫通扉はなんと自動開閉式! 取っ手を握ると自動で開く、と書いてありますが実際はその横にある出っ張りが赤外線センサーで、これが反応して開きます。取っ手の形状は従来車と大して変わらず、強引に開けようとする乗客も居るとか居ないとか…まあ分からないでもありません。

90-乗務員室仕切

乗務員室仕切も窓が大きくなっており、扉付近でも前面展望を十分楽しむことが出来ます。

90-扉290-扉1

扉は5000系リニューアル車以降お馴染みの窓の天地寸法が大きいもの。扉上には情報案内装置を千鳥配置しています。写真は末期に製造された編成で、扉横の取っ手がA-trainお馴染みの握ることの出来ないものから通常の形状に変更されています。

90-LCD190-LCD

扉上の情報案内装置は液晶式、列車に関する案内と広告用の2画面を設置しています。阪急に限らず関西の大手私鉄で(除く特急車)初の採用となるでしょうか、しかもその表示は他車とは違うオリジナルのものです。左はほぼ自社や沿線の広告、右の列車案内の配色は神戸線だと青ベース、宝塚線だとオレンジベースとなります。

90-天井

天井です。中央をラインデリアが貫き、両脇に空調吹き出し口、その外には照明…これも驚くべきことに9300系と同じく間接照明です。何もここまでしなくても、と思いますが、一方で韓国の地下鉄火災に端を発する照明カバー問題に対する回答なのかもしれません。因みに大半の編成の照明はLED式、次の新1000系では取り付け方法そのものを変えることでこの辺りの問題を解決しています。

90-床

床は9300系に続いて灰色系、中央にフットラインを兼ねたブロックパターンが続きます。

90-窓1

窓は扉間2枚・車端1枚で9300系と変わりませんが、カーテンも窓に合わせた配置になっています。カーテンはフリーストップ式です。

90-窓3

一部の窓では8000系列に続いてパワーウインドウを採用しています。

90-8人掛け

座席を見ていきます。扉間は8人掛け、東急9000系のように間仕切りを入れることで座席を分割しています。これによりバケットシートや縫込みなどをすることなく定員着席を促します。座席幅は1人当たり470mmとかなり広く、モケットが擦れた跡を見てもしっかり守られているようです。

90-5人掛け

車端部は5人掛け。9300系も京都方はロングシートでしたが、冒頭で記した窓の天地寸法が小さくなったのは窓サイズをロングシートに合わせたからで、背摺りも低いとはいえ9300系よりは大きくなっています。そしてモケットも「いつもの」モケットです、やっぱり阪急電車はこれで無いと…

90-3人掛け90-車いすスペース

車椅子スペース横は3人掛けです。9300系とは異なり車椅子スペースに補助座席はありません。その車椅子スペースは固定金具はおろか握り棒も1本のみ、立席スペースとしても少々物足りない設備です。

90-2人掛け

乗務員室直後は2人掛けです。

90-運転台

運転台は9300系と同等、ワンハンドル式で左側にモニタを設置しています。

座席系

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