JR東海313系8500番台|FTN trainseat.net

JR東海 313系8500番台

写真: B203

1999年に登場した313系も今や500両を超え、JR東海の在来線電車の過半数を占める勢力となっています。大半の車両は窓配置の相違こそあれほぼ同様の外観ですが、定員制列車「セントラルライナー」用に登場した8500番台は外観・内装共に大きく異なる点が特徴です。登場時から名古屋~中津川間(有料区間は名古屋~多治見のみ)の「セントラルライナー」を中心に運用されてきた本番台ですが、2013年に同列車が廃止されると運用こそ分かれているものの他番台に混じって活躍するようになりました。

今となっては幾らか豪華な設備を持て余し気味、流石に朝ラッシュの名古屋方面に入ってくるのは勘弁願いたいところですが、3連6編成が快速・普通のほか夕方の「ホームライナー」でも使用されています。


85-車内全景

車内全景です…がこれだけだと何が何だか良く分からない1枚になってしまっています。313系の側面配置はそのままに、デッキとまでは行かないものの天井まで届く大きな仕切りを各扉横に設置した形です。発想としては373系に近いところがあるでしょうか、本番台・373系とも中途半端な立ち位置になってしまった感は否めませんが…

85-車端部

車端部にも大きな仕切りを設置、このおかげで奥にあるボックスシートは大袈裟ではありますが簡易コンパートメント然とした空間に仕上がっています。

85-車端部2

名古屋方先頭車にはトイレを設置しています。その横は車椅子スペースで、やはり大きな仕切りを設けていますが通常部に比べれば控えめです。貫通扉部は3000番台が緑系、それ以外は青系の化粧板で覆われていますが、本番台は周囲と同じ色を採用しています。

85-トイレ185-トイレ2

313系でも初期の車両ですので、トイレは車椅子の転回を考慮しない洋式。

85-乗務員室仕切

乗務員室仕切はワンマン運転に対応しない313系標準のもので、車端部では異なっていた化粧板の色も他番台と同様です。

85-扉

扉です。一応定員乗車が前提の列車向けに作られた車両ですので、仕切りは両側とも扉に迫っており立席スペースはありません。しかし現在は快速・普通にも容赦なく投入されており、混雑する列車では流石に苦しそうな場面も見受けられます。吊革は扉付近にだけ、申し訳程度に設置されています。

85-衝立

仕切には太めの手摺りが設置されていますが、現在の運用を考えると扉周辺の吊革や手摺りは全体的に不足気味です。当然といえば当然ですが…

85-LED85-LED2

情報案内装置はLED式ですが、着席乗車が前提という性格から車端の扉上には同装置を設置せず、代わりに枕木方向に設置されています。枕木方向のものは表示文字数は通常と同一ながら、号車表示と指定表示も可能です。一方中扉は他番台と同様に設置されていますが、「セントラルライナー」運用時は右写真のように中扉を締切って運転していました。

85-天井

天井は他番台と同じく中央をラインデリアが貫きその両側に空調吹き出し口、更に外側にカバー付きの蛍光灯が設置されている構成。本番台の特徴は扉間に吊革が設置されていないこと、また吊り広告が全く無いことです。

85-床

床は灰色系ですが、他番台とは濃淡が逆転しています。

85-窓

窓は座席に合わせて2-1-2の配置、これは本番台独自のものです。カーテンは優等列車感を出すため横引き式、窓框も無塗装のアルミ製から色のついたFRP製に、荷棚もパイプでは無く373系並みの樹脂製としています。

85-転換座席

座席を見ていきます。バリエーション豊富な313系の座席ですが、本番台は「扉間全転換・車端ボックス」という独自の配置。その扉間座席は他の313系の転換座席と類似していますが、ワインレッドのモケットや1席ごとに分かれている座面、910mmに拡大されたシートピッチが特徴です。シートピッチが拡大されたといっても従来車並みで他の313系が狭いというだけの話ですし、背摺りの彫りを幾分深くしたり高さを高くしたりしたようですが、やはり0番台などとの大きな差は感じられません。座席下は開いていますので、前列に足を延ばすことも可能です。

85-衝立2

但し扉脇の席は仕切りに蹴込がありませんので少し窮屈かも。窓框に物を置けない救済に、ペットボトル1本程度を置くことが出来る小テーブルが設置されています。

85-ボックス

車端部はボックスシートですが、0番台のそれとは異なり扉側の座席を極力扉に寄せてシートピッチを拡大、間にはテーブルも配して(一応)特急型の373系然とした空間となっています。0番台の資料が手元に無いので比較できませんが、本番台のボックスピッチは1970mmとのこと。長くても1時間半弱、グループで乗車するには良いかもしれません。

85-座席(トイレ横)

トイレ横の固定座席は0・1000番台と共通で、扉寄りが車椅子対応の1人掛けとしています。律儀にテーブルを設置していますが、他に比べると独立空間という趣は薄め。

座席系

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関連項目

編成別写真集>JR東海313系8500番台

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