JR東海 キハ40系
JR各社に引き継がれたキハ40系、JR東海にはキハ40・47・48の3形式とも引き継がれましたが、数の上ではキハ40とキハ48が圧倒的多数派となっています。高山線と紀勢線を中心に活躍していましたが、新型車の投入と武豊線電化で2014年から置き換えが進み、翌年夏には高山線から撤退、2016年春の改正では紀勢線からも姿を消しました。JR旅客6社すべてに引き継がれたキハ40系ですが、キハ40系が全滅したのはJR東海が初となります。これと同時に、同社が所有する「ほぼ」全車がJR化後に製造された車両となりました。
今回は多数派のキハ40・48を中心に、3形式ごちゃまぜで紹介します。
車内全景、左はキハ48の原形で右は同じくワンマン改造車です。もちろん所々変わっている点はありますが、全体的に国鉄時代の姿を色濃く残す車内となっています。
こちらはキハ47形の車内全景です。JR東海のキハ47形は美濃太田区の5両しか無く、運用も限定されており、更に置き換えが始まると真っ先に消えてしまいました。
車端部です。左側はデッキがある車両、右はデッキの無いワンマン対応車です。
こちらはキハ47形。ロングシートを多く取り、立席スペースを確保しています。
乗務員室仕切、左はキハ47形で右はワンマン対応車です。キハ47形は扉に窓があるだけという本来のキハ40系の構成をそのまま現在に伝えていますが、他2形式にはデッキがあるのでこんな角度で見ることが不可能です。一方ワンマン化改造車では扉を撤去、運転士が乗車券などの確認をするための窓を設置しています。
ワンマン対応車には当然のように運賃表示機が。写真は高山線のものです。
キハ40・48の扉は片開きです。
ワンマン対応車には改造によって半自動ボタンが付いています。取り付け位置が若干高めな気がします。
キハ47形の扉は1300mmの両開きです。
扇風機が目立つ天井です。蛍光灯はむき出しで、数が少ないので暗く感じることがあります。ロングシート付近には吊革もあります。
ほとんどの車両はこのように網棚を潰して冷房のユニットが付いています。その下のボックスの4人は網棚に物を置けないので、座席の選択には注意したほうが良さそうです。
床は灰色一色。
キハ40のトイレはデッキの位置から出入りする構造です。処理方式は循環式のようです。キハ48は室内から出入りする構造のため構成が異なります。
窓とカーテンです。窓は上段のみ開くようになっていて、下段は固定されています。カーテンはロール式、4段階で固定できます。
席番表示と帽子掛け。指定で使うことは少ないですが、外されずに健在です。帽子掛けは上下で2つ掛けることが出来るように工夫されています。
さてここからは座席に入ります。まずはメインのボックスシートです。このキハ40に限らず、JR東海に在籍した国鉄形車両のボックスシートには座席上部にカバーをかけていましたが、それももうこのキハ40だけになってしまいました。国鉄時代から変更があったといえば本当にその程度で、フレームはもちろんモケットを含め原型に近いのではないかと思います。窓側席の足元には配管が通っているなど狭さが目立ち、今となっては決して快適な空間とは言えません。
なお窓の下、4つの点が見えるかと思いますがこれは灰皿の撤去跡です。
40形には半ボックス、要するに片側だけになっているポジションが1両に1か所あります。足が伸ばせず中々辛いものがあります…
ロングシートにもいろいろあります。まずはキハ47形の2人掛けから。近郊型電車にありがちな配置です。
こちらも2人掛けですが、左がキハ48形、右がキハ40形でいずれもトイレ横のポジションです。どうもキハ47の2人掛けとは別物らしく、2人掛けにしては1人当たり480mm越えとやけに広くなっています。キハ48はトイレ側の謎の空間が気になりますし、キハ40はその分が無く両側とも壁と言う圧迫感のある空間になっています。どちらもスペースはあるので、肘掛くらい作れば…という感はあります。
キハ47形の乗務員室直後は5人掛けです。
こちらは6人掛け。
キハ48形にはこのような立席スペースがあります。丁度トイレの入り口と向かい合う部分ですので、敢えて座席を設置しなかったのでしょう。
運転台です。写真はワンマン対応車で、扉スイッチが設置されていることが特徴です。
車掌台側です。少し前は入れる状態になっていたような記憶がありますが…
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