JR東日本115系1000番台(新潟地区)|FTN trainseat.net

JR東日本 115系1000番台(新潟地区)

写真: ニイN15

新潟地区は新車の投入が遅れ、1970年代中盤になっても旧型国電が活躍していました。1976年に115系300番台が首都圏に投入され、発生した0番台を新潟地区に投入しましたが、1978年からは耐雪耐寒型の1000番台が新製投入されました。旧型国電を一掃するのみならず、115系0番台も広島地区に追いやり、新潟地区の主力となりました。当初は6連が基本でしたが、その後減車や先頭車化を重ね3連を中心に2連や4連を適宜組み合わせる運用に。また塗装も湘南色から白地に赤と青の帯、更に白地に緑系の帯へと変遷してします。

1998年からは3連の一部がリニューアルされ、青系の塗装に変更されています。2014年からE129系の投入が始まり、2連と4連は既に全廃され、3連もリニューアルされていない車両から廃車が進んでいます。基本的には塗装で車内仕様の見当がつくということになりますが、広島地区と同様に車内だけリニューアルを行った車両もあるようで… 今回は原型を留めている車両をご紹介します(なお取材した編成は2016年8月に廃車されたようです)。


ニイLNS-車内全景

車内全景です。座席モケットが幾分鮮やかになっていますが、それ以外は製造当初の趣を色濃く残しています。

ニイLNS-車端部

電動車の車端部です。115系1000番台は耐雪耐寒型ということで、車端部に雪切室を設けており車端の張り出しも大きくなっています。113系や115系のシートピッチ改善車は車端部もボックスシートを設けていますが、本番台ではそれが出来ずロングシートを配しています。

ニイLNS-車端部2

制御車の車端部には基本的にトイレを設けています。こちらは制御車ですから雪切室は無く、寸法にも余裕があるため他のシートピッチ改善車と同じ構成としています。

ニイLNS-トイレ

トイレ周辺です。全体的に原型を留めており、上部の大きなピクトグラムも年代もののようです。

ニイLNS-乗務員室仕切

乗務員室の仕切りです。仕切戸の窓が原形とは異なるような気がしますが、基本的にはそのままの構成です。

ニイLNS-天井

天井です。吊革はロングシート部が中心で、後に扉付近にも増設されたようです。写真の右側に付いている箱はスピーカーです。

ニイLNS-床

床は灰色の単色塗り。

ニイLNS-扉

扉はステンレス無塗装、半自動扱い時は手で開くことになります。腰板部にはドアレールヒーターへの注意を喚起する「あつい!」のステッカー。扉上の吊革は増設されたもので、周囲が丸型なのに対しここだけ三角形となっています。

ニイLNS-窓

窓とカーテンです。窓は下段も開閉可能で、帽子掛けや網棚も原型と思われます。そうそう、巻き上げ式カーテンには1つ1つにJRのロゴが入っています。

ニイLNS-ボックス1ニイLNS-ボックス2

座席を見ていきましょう、まずは扉間のボックスシートです。1000番台からはシートピッチが1,490mmになりましたが、主に座面奥行の拡大によるものです。モケットが模様の入った緑系に変更された以外は原型をよく留めています。

ニイLNS-2人掛けニイLNS-2人掛け優先

ボックスシートの両脇や運転台直後は2人掛け。

ニイLNS-5人掛けニイLNS-5人掛け優先

電動車の車端部は5人掛けロングシート。車端に雪切室があるのは前述の通りですが、寸法の問題もさることながら奥に見える蓋の開け閉めが出来なくなってしまうんですね。

ニイLNS-ボックス3

その辺りを気にしなくても良い制御車・付随車は車端にボックスシートを設けています。貫通路側の座席は通路幅を確保するため、例によって座席が狭めになっています。

ニイLNS-3人掛けニイLNS-3人掛け優先

車掌台やトイレの横は3人掛け。座り心地はボックスシート・ロングシートとも典型的な国鉄形のそれで、沈み込みや背摺りの傾斜も古さを感じたり感じなかったり。寸法的にはこれが完成形で、基本配置は211系にも引き継がれています。

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