JR西日本201系(体質改善車)|FTN trainseat.net

JR西日本 201系(体質改善工事施工車)

モリ214ND608

 1981年に登場した関西地区の201系も、登場から20年以上が経過した2003年から体質改善工事の施工が開始されました。103系や113系などの更新では21世紀に入って雨樋や窓の取り換えを止めてしまいましたが、201系ではこの2つも再び実施されており見栄えの向上とメンテナンスの軽減が行われています。また目立たない部分ですが前面ブラックフェイスはステンレス化、前照灯は行先幕と一緒にガラスに収められています。編成単位での施工ですから外観は編成で統一された美しい外観になっています。
 工事を開始した頃は全車が京阪神緩行線で活躍していましたが、2005年の321系投入で大阪環状線と大和路線に転属、併せて体質改善工事を行っていない編成に対して改造を実施しています。環状線に投入された頃は塗装も組成もゴチャゴチャだったような記憶がありますが、数年で大阪環状線と大和路線がそれぞれ16編成ずつに落ち着いています。大阪環状線では323系の投入で置き換えが開始されましたが、大和路線はどうなるでしょう、おおさか東線の延伸絡みで数が増えることも考えられますが…


201-30N車内全景

車内全景です。103系の体質改善車が従来からの様子を大きく変えたのに対し、こちらは色合いこそ変われど元の201系の姿を色濃く残しています。通勤形電車の接客設備を大きく向上させた201系ですが、103系の体質改善車もこの201系を目指していたのかもしれません。もっとも20年先を見越したと言われる201系でもその接客設備がそのまま通用しているとは言い切れず、改造に合わせて車椅子スペースの1つでも設置すれば良かったのに…と思わないでもありません。

201-30N車端部

車端部です。貫通扉は取り替えられ、見た目だけでなく軽量化も図られたようです。対して意外なのが妻窓を残した点で、103系では徹底的に埋め込んでいたことを考えると対称的な気もします。

201-30N乗務員室仕切

乗務員室仕切は化粧板の張り替えが行われただけのようで、構成は従来通り。

201-30N天井

天井も従来通り、ラインデリアの吹出口が金属製に取り換えられたのが数少ない変更点と言えそうです。

201-30N床

床はベージュ系の単色、以前に比べ艶が無くなった気がします。電動車には床下点検蓋がありましたが、すべて廃止されています。

201-30N扉

扉は従来通り無塗装で、小さい窓も相変わらず。

201-30N窓201-30N窓2

103系の体質改善30N車で改造を見送られた1つである側窓ですが、201系では改造メニューに復活。従来は上段下降・下段上昇式と上下段とも上昇式の2種類がありました。構造は103系の体質改善40N車と同様の内折れ式と固定式の組み合わせ、カーテンが大きいのも変わりません。

201-30N_7人掛け201-30N_7人掛け優先

座席は扉間と車端の2種類のみ、まずは扉間の7人掛けです。色合いこそ103系の体質改善車並みですが、座席そのものは元の201系そのままとなっています。こうなると103系の体質改善車が「201系並み」を目指していたのではないか、と思わないでもありません。外回り先頭車のみ7人掛けの優先席も設定されています。

201-30N_3人掛け

車端部は3人掛け。妻面側には座席の高さの機器箱があり、窮屈になりがちな区画ながら幾分余裕があります。優先席はもともと青地のモケットでしたが、近年は緑地に変更されているようです。


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