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JR西日本 221系 

写真: B11

新生JRは各社が新型特急型を中心に車両を投入しましたが、JR西日本が真っ先に投入したのは近畿圏の近郊形電車221系でした。白基調の塗装と大きな窓が特徴の新車は3扉・転換クロスシートの構成は近鉄5200系以降急速に広まったレイアウトを採用、113系など通常の近郊形と新快速に用いられていた117系の中間を行くような構成です。

東海道・山陽線の新快速・快速のほか、「大和路快速」と命名された大阪~奈良間快速に投入され、最高速度120km/h運転によるスピードアップも相まって私鉄が強かった近畿圏にあってJRの存在感が高まりました。新快速運用は223系1000番台以降130km/h運転を行うため撤退しましたが、福知山線・阪和線・奈良線・山陰線(嵯峨野線)区間での快速運転や湖西線・草津線などのローカル運用に充当され、アーバンネットワーク各線を支える存在となっています。2012年から体質改善工事が始まっており、全車に施工されます。


221-車内全景221-車内全景_2

車内全景です。「新快速」の流れで見ると117系の重厚感に対して明るく軽快、しかし落ち着きもある内装に仕上がっています。右写真は2011年以降のモケット変更車ですが、検査との兼ね合いか1編成中でも車両によって両者が混在している例も少なくありません。

221-車端部

車端部です。113・115系のシートピッチ改善車や117系では妻部に機器箱を設けていましたが、これを廃して客室空間を広く取っています。貫通扉は灰色で窓の天地寸法を大きく取っています。

221-乗務員室仕切り

乗務員室仕切です。従来車に比べ段違いに大きな窓、並行する私鉄では確かに前面展望がある程度効く車両が多いですが、にしても仕切戸・車掌台側の窓の大きさには目を見張ります。なお扉位置の兼ね合いから乗務員室直後に座席は無く、直ぐに客用扉が来る構成になっています。

221-LED

情報案内装置はLED式、車端妻部に設置されます。列車案内やお知らせのほか号車表示とトイレ表示灯、それにデジタル時計が付いています。時計を装備するのはこの頃の車両特有ですね、後年の車両ではまず見掛けません。

トイレの写真を撮り忘れてしまったのですが、各編成下り方先頭車の連結面寄り山側に設けられています。なお写真の部分の壁にはカード式公衆電話を設ける計画があったそうです。

221-扉

扉です。1300mmの両開き扉が片側3か所設けられており、その後の同社の近郊型電車の基本となっています。ご覧の通り立席スペースは非常に狭くなっていますが、これは座席定員を117系と同数とするためとの由。117系の場合、車端部の機器箱を無くすと座席を1列増やすことが出来る訳ですが、それだけでは不足ということでしょうか。

221-天井

天井です。照明はカバー付き、ラインデリアが一直線に貫く構成です。113系などとは違い、通路部分にも吊革を設けています。

221-床

床は黄色…でしょうか、通路部とそれ以外で色が異なっていますがこれが本来の色合いと言うことは無いような気がします。

221-転換クロス221-転換クロス_2

座席は転換座席と固定座席の2種類。転換座席は扉間に4列ずつ設けられています。117系100番台がベースかと思いますが、背摺りは形状が異なっており1人分ずつ独立した枕部が特徴です。座面はバケット形状としつつ十分な厚みがあり、223系以降とはまるで異なる感触です。肩部の取っ手は立客が掴むことも考慮してか従来より大型、肘掛は窓側・通路側とも117系に近い形状です。

221-固定クロス

固定座席です。壁側は戸袋にあたる位置で、窓キセに物を置けない分の救済処置として小テーブルが設置されています。しかし光沢のある2席一体の枕カバーはどうにも時代を感じてしまうアイテムで、特に固定座席のこの形状は…

221-ボックス221-固定クロス_2

車端部は固定座席を向かい合わせに設置しボックスシートとしています。妻部は貫通路の影響で幾分幅が狭くなっています。右写真、緑色の枕カバーは優先席を示すものです。


221-運転台

運転台はその後のJR西日本の標準となる横軸式ツーハンドル。右手には小さなモニタ装置を設けています。

座席系

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