JR西日本223系0番台|FTN trainseat.net

JR西日本 223系0番台 

写真: E407

1994年、関西空港の開港に伴い大阪環状線~阪和線に設定された「関空快速」。JR化後も103系や113系など国鉄時代の車両が幅を利かせていた阪和線に、JR化後初めてまとまった数の新車が投入されました。221系をベースに車体はステンレスを採用、足回りも一新した新形式近郊型223系です。当初6連と2連で登場しましたが、1999年の「紀州路快速」運転開始で5連と3連に組替え、更に2008年には再度組替えが行われ全編成が4連とされました。
現在は4連9編成、4連のうち3両が0番台の編成が7編成、2500番台の編成に1両だけ0番台が挟まっている編成が11編成あります。運用はどんどん増え、2016年からはこれまで4扉車の守備範囲であった阪和線の各駅停車にも進出しています。


0-車内全景旧0-車内全景

車内全景です。大型の荷物を持っての乗車を想定し、通路幅を広く取って荷物を置くことが出来るよう配慮されています。珍しい座席配置ではありますが、そういえば過去には名鉄の車体更新車で似たような配置がありました。

0-車端部

車端部です。221系と同様の構成ですが、情報案内装置は移設されたためここから姿を消しています。

0-トイレあり車端部

トイレのある車端部です。221系と同様に和式トイレで、反対側には座席があります。

0-車端部30-車椅子スペース

数年経って再び乗ってみると…あれ? 何が起きたのか暫く理解できませんでしたが、どうもトイレを2500番台並みの洋式に改造したようです。その証拠に、床敷物が手前と奥ではまるで連続していません。そして反対側には車椅子スペースを設置しています。

0-トイレ2

余りに驚いたので内部も撮ってきました。2000番台と遜色ない造りです。
恐らく「海外からの利用者も多い関空快速で和式トイレとは何事だ」という声が出たものと思われますが、取り敢えず便器だけ取り替えるという手もあった訳で、ここまで手を加えたのには恐れ入りました。

0-乗務員室仕切

先頭部分はこのように大きな窓が配されています。座って移動するのもよいですが、座れなかったら先頭を狙ってみるのも良いかと思います。

0-天井

天井です。吊革が並んでいます。蛍光灯には関西では定番のカバーがしっかりついています。

0-扉

扉は窓が金属押さえで、221系に近い印象です。いくら扉間が2列+1列の配置とはいえ、1000番台以降に比べると扉付近の立席スペースの少なさは気になります。体質改善工事の順番が回って来たら、221系並みの配置に改造されるでしょうか…

0-LED

車内の情報案内装置はLED式ですが、221系とは異なり扉の上に千鳥配置で設置されています。

0-床

床は221系と同じく茶系、中央の通路部は明るい色としています。

0-窓

側面の割付は221系と同じですので、窓は扉間6枚・車端2枚で扉間の2枚と車端の1枚は戸袋窓です。カーテンは巻き上げ式、2段階で調節できます。

0-2人掛け転換0-2人掛け転換優先

座席を見ていきましょう、まずは扉間の2人掛け転換座席です。転換座席は当初頭の部分が折れ曲がるダブルリンク機構を採用したもので、取っ手は現在のものも割と大きめですがこれより大きく、何より窓側にも肘掛がありました。ただダブルリンク機構の故障が多かったようで、登場から10年程度で現在の2500番台並みの座席に交換されています。同時期の新車との相違と言えば、その頃から省略されるようになった座面と側面の間の詰め物が設けられている点でしょうか。

0-1人掛け転換0-1人掛け転換優先

1人掛けも同様に交換されました。モケットは登場時から座席変更を経ても青灰色、枕カバーも類似の色でしたが、225系が登場した2011年頃から順次張り替えられており、気がつけばほとんどの車両のモケットが交換されたようです。シートピッチは910mm、1人あたり座席幅は約450mmです。

0-2人掛け固定0-ボックス

扉横・車端部の固定クロスシートは背摺り・座面とも1人ずつ分かれているほか、背摺りも着座姿勢に合わせた自然な形状です。こちらは製造時からの座席で、転換座席もこれに類似した形状でした。

0-固定1人掛け0-1人掛け固定優先

1人掛けの固定座席は扉横にのみ設置されています。221系も同様ですが固定座席は戸袋窓の横に設けられており、窓框に物を置くことが出来ませんので代償として小さなテーブルが設置されています。

0-固定1人掛け背面0-固定2人掛け背面

立席客の負担を軽減するために、補助座席の無い部分にはクッションが設置されています。また背摺り上の取っ手は221系に比べ大型で、転換座席の取っ手と同じような格好で側面まで回り込んでいます。

0-避難梯子

近年は中央扉の座席背面に避難梯子の設置が進んでいます。元々扉周辺に余裕の無い設計ですので、説明書きは足元の見づらい位置になってしまいました。


0-運転台

デジタル表示が目立つ運転台です。導入が盛んだったころもありましたが、視認性の問題でだいたい取り替えられていますよね…

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