京阪6000系|FTN trainseat.net

京阪6000系

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1983年に登場した6000系は、左右対称にしつつ実は車掌台側が貫通扉になっているという斬新な前面、扉間と車端で窓の枚数が同じ側面など「車体色だけが京阪電車であることを物語っている」と言われたほど従来車とは異なるスタイルで登場しました。この点が評価され、登場の翌年には京阪初の鉄道友の会ローレル賞を受賞。昇圧を控え旧型車を一掃する目的もあって短期間に7連11編成が製造された他、その後も1993年までに3編成と全編成分の増結用中間車が製造され、2600系0番台の廃車が進んでいる現在では京阪最大の勢力になっています。また6000系の設計は以後の車両の基礎にもなっており、特に側面窓配置は最新の13000系まで引き継がれています。

京阪最大勢力ではあるものの基本的に8連ですので日中の出番は少なめで、最近の組成・ダイヤだと京都には朝夕しか顔を出しません。リニューアルが開始されていますので、今の姿の記録は早めにしておいた方が良いかも…


K6000車内全景60-車内全景

車内全景です。化粧板や床の色が変更されてここでも京阪電車らしからぬ雰囲気を出そうとしていますが、座席モケットだけは何故か緑色のまま… どうしても座席の緑色だけは捨てられなかったのでしょうか。一方右側の写真はモケットを2度交換した後、近年の様子です。

K6000車端部60-車端部

車端部です。特急車以外で妻窓を廃したのも革新的なことで、この後10000系まで続く伝統となりました。一部箇所は鴨居部が張り出しており機器が収められているようです。

60-乗務員室仕切

乗務員室との仕切りです。窓は決して小さいわけではありませんが、前後の世代の車両がもっと大きいせいか小さく見えてしまいます。両側の窓は極太の金属製窓押さえも目立ちます。

60-ローレル賞

6000系はその斬新なデザインなどが評価され1984年にローレル賞を受賞、記念プレートを仕切戸上に掲げています。また車掌台側には成田山のお守りも掲げています。

K6000ドア60-扉

窓の四角さが印象的な扉です。座席を扉近くまで伸ばしたため、立席スペースは減少しています。右写真は昇圧前に営業運転を開始した複電圧仕様の初期車で、扉付近の吊革が跳ね上げ式になっています。

60-天井

天井は蛍光灯を両側に配置、中央にラインデリアを設けた標準的なスタイル。蛍光灯はカバー付きです。

60-床

床は長く続いた緑色から脱却して茶系になりました。

60-窓

窓は大型の一段下降窓を採用、カーテンは京阪伝統のワイヤ式フリーストップ型。荷棚が窓上にしか無いのも相変わらずと言うか何と言うか…ですが次の7000系辺りから改められたようです。

K6000-8人掛け

座席に入りましょう、まずは扉間の8人がけです。背摺りと座面が完全に分離しており、間には金属で隙間を埋めています。実は冬になるとこの隙間から座席下の暖房から温風が吹き出す仕組みで、類似例を聞いたことが無いような代物ですが京阪では6000系以降10000系まで20年以上続いた設備です。なお隙間埋めの金属板に施された穴の位置は、「本形式では」決して着座位置を示すものではありません。座面と背摺りは中央で分かれていますが、奥の座面は手前とは明らかに異なる色合いです… 1人当たり幅は435mm程度と現在の感覚では少し狭め、近年の新車では同様の寸法で7人掛けとしています。
新塗装化が開始した翌年の2009年からは、塗装変更と同時にモケットも交換されています。同じ緑色基調ではありますが背摺りは上4分の1程度を除き黒を使用、レール方向のストライプが入っています。一方2015年頃からは13000系と同じモケットが採用され、再交換された車両もあるようです。類似したデザインながら背摺りの緑色は無くなっているほかレール方向のストライプは円弧のデザインに変更されています。この先新モケットの写真は(全部ではありませんが)オンマウスで新塗装化後に採用された過渡期のモケットに切り替わります。

K6000-6人掛け60-6人掛け

車端部は6人掛け、座面・背摺りとも一体になっています。1人当たり幅は若干広めの445mm程度。

K6000優先6人掛け

大阪方車端部は優先席です。旧モケットは背摺りを黄色とし、ピクトラムを散りばめています。新塗装化に際して変更されたモケットは基本デザインを通常席と同様にしつつ黄色を踏襲、背摺り上部には旧モケット同様ピクトグラムをプリントしました。現在の13000系モケットでは通常席とは異なり背摺り上部の黄色を残していますがピクトグラムは無くなっています。

K6000-3人掛け

乗務員室直後の席は3人掛けです。肘掛は名鉄100系などに始まり201系で確立した袖板+パイプ型のものを京阪流にアレンジしたものですが、袖板が従来この部分にあったパイプと同じように弧を描いています。

60-3人掛け優先

大阪方先頭車の乗務員室直後は優先席とされています。

K6000運転台s

運転台は2ハンドルを採用。


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さて6000系は当初7連で登場し、後に8連化されました。この追加された車両は7000系登場以降に製造されたものが大半で、車体・車内とも7000系並みの仕様とされています。写真はその車両(5号車・6750形)ですが、外観では窓枠が細く薄くなっている点が特徴でしょうか。ここからはその様子もご覧いただきましょう。

60B-車内全景

車内全景です。6000系が車内外とも従来車から一変した車両なだけあり、7000系車体だからと言って大きな変更はありません。とはいえ要所でマイナーチェンジを行っているので、その辺りを取り上げようと思います。

60B-車端部

車端部は引き続き妻窓無しですが、貫通扉が変更されているようです。

60B-扉

扉も従来車並み、吊革は通常タイプです。

60B-天井

天井は6000系並みの構成。

60B-床

床は引き続き茶色。

60B-窓

窓は一段下降式、カーテンは京阪独自のワイヤ式フリーストップ型です。窓上にしか無かった荷棚は戸袋部まで延長されています。

60B-8人掛け

扉間は8人掛け。目につく変更点としては袖仕切内側をモケット張りに、蹴込板の扉側が化粧板仕上げになっています。また背摺りと座面の間の温風吹き出し口は金属板のパンチが着座位置に対応するようになりました。

60B-6人掛け60B-6人掛け優先

車端部は6人掛け。変更点は扉間と同様ですが、扉横の袖仕切に対応する形で妻部にもモケットを貼っているのが特徴です。

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