京阪6000系(リニューアル車)
1983年に登場した京阪6000系も登場から30年以上が経過した2014年、リニューアル工事が開始されました。外観は種別・行先表示や灯具のLED化、側窓枠の黒塗り化、補助電源装置の交換が主となっており、車体形状や塗装はそのままですから印象に大きな変化はありません。制御装置や主電動機の交換は台車に誘導電動機を装荷できないらしく見送られており、走行音も従来通りです。一方の車内は13000系並みになったとのことですが、果たしてどこまで手を加えているでしょうか。
7200系や9000系の7連化が進展したため、6000系は一時数編成あった7連がなくなり一般車8連の主力として14編成が活躍しています。リニューアルは2021年度までに順次施工される予定で、本項作成時点ではまだ半分にも満たないらしく…さてどうなるでしょう。
まずは車内全景から。ご覧の通り車内設備は13000系と見紛うばかりに手を加えており、車内に足を踏み入れた時には「あれ13000系だったかしら」と思ってしまったほどです。
車端部です。妻部は化粧板の張り替えに留まっており、対岸を走る阪急電車であれば真っ先に取り換えそうな貫通扉も取り替えること無く窓の小さい従来品を用いています。前述の通り主要機器類が従来のままであるため、床下点検蓋が残存しています。
乗務員室仕切も従来通り、7200系以降の新形式に比べると小さめの窓もそのままです。
扉も従来品のようですが化粧板は張り替えており、扉上にあった広告を両脇に追い出し情報案内装置を新設しています。
その情報案内装置は液晶式、各扉上に設置するのは京阪標準ですが千鳥式が多い関西地区にあって珍しいような気がします。
天井は従来通りの構成で照明のカバーも従来通りながら灯具をLED化、吊革は握り手を緑色としています。
床敷物は3000系以降標準となった灰色系の格子状。
窓とカーテンです。窓は車端のみ開閉可能、カーテンはフリーストップ式ですがワイヤ式だったか一般的なものだったか覚えが無く…
座席に入りましょう、まずは扉間の7人掛けロングシートから。リニューアルで13000系並みの座席に交換されており、強いて言えば脚台が…と思ったのですが従来車の写真と比べてみると形状が異なっているように見え、或いは一から作り直しているのかもしれません。
車端部は6人掛け。各車大阪方は優先席で、オレンジ系のモケットを用います。
乗務員室直後は3人掛け。1人当たり幅は13000系と同様の470mmを確保、背・座ともバケット形状としたりスタンションポールを挟むなどしてリニューアル前は怪しかった定員着席を徹底させています。
車椅子スペースは大阪方車端部に各車1か所新設。設備としては握り棒、非常通報装置それにパネルヒーターでしょうか。座席は3人掛け、袖仕切は窓との兼ね合いで従来タイプの袖板を用います。
大阪方先頭車は座席を取り払い車椅子スペースを設置。少し前であれば1人掛け座席を設けていたところではありますが、近年はそこまですることも無いと考えたか座席は設けていません。
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