近鉄22600・16600系|FTN trainseat.net

近鉄22600・16600系

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2000年代後半、1960年代に登場し比較的早期に更新を行った汎用特急車12200系や16000系の老朽化が目立つようになってきました。それらを置き換えるべく登場したのが、標準軌各線向け22600系(2009年)と南大阪線向け16600系(2010年)です。22000系・16400系同様新世代の汎用特急車の位置づけで、塗装も汎用特急車の標準塗装ながら前面の黒塗り部が増え趣味者からは「スズメバチ」などとも呼ばれます。性能は従来の特急車と同等で既存車との併結も可能、22600系の登場直後こそ固定運用とされましたがその後は既存車同様各線で用いられています。
22600系は4連2編成と2連12編成、16600系は2連2編成が在籍しています。22600系は以後も増備されるという話があったような気がするのですがどこへやら… 近年は既存車の更新(本系列並みの車内設備に)と塗装変更が進んでおり、本形式も長年親しまれた汎用特急車標準塗装から白を用いた新塗装に衣替えが進みつつあります。

※本項では16600系の写真を中心に、所々22600系の様子も交えご紹介しています。


2260-車内全景

まずは車内全景、ちょっと変な位置からになってしまいました。21020系「アーバンライナーnext」のレギュラーシートの構成を概ね踏襲していますが、赤系のモケットや白系で固めた化粧板のお蔭で明るい車内空間に仕上がっています。

166-デッキ仕切166-デッキ仕切2

デッキ仕切は22000系以降共通の造り、とにかく白いです。右写真は車椅子対応席部で、両開きとしています。

166-車端テーブル

車端テーブルは大型のパソコン対応型。

2260-LED

情報案内装置はLED式。直近の特急車である21020系「アーバンライナー」は液晶式でしたが、割とあっさり戻っています。

166-天井

天井です。間接式の照明や中央の空調吹き出し口など、基本的な造りは22000系以降変わっていないようです。

166-床

床は灰色系の柄入り。

166-窓

窓は2席で1枚、22000系に比べ上方に拡大されているようです。カーテンは横引き式、窓上隅にはフックが設けられています。荷棚は忘れ物防止のため1席ごと透明な素材を用いた覗き窓を設けています。21020系で何故か傾斜をつけてしまった窓框は平面に戻っています。

2260-個別空調

荷棚下部にはスポット空調も設置。

166-座席166-座席展開

座席です。基本的には「アーバンライナーnext」をベースしていた「ゆりかごシート」ですが、座面や肘掛形状を中心に改善がなされています。シートピッチは1050mmと広め、リクライニング角度はそこそこながら広いシートピッチを生かしリクライニング状態で後席を回転させても干渉しません。インアームテーブルは「アーバンライナーnext」同様の形状。中央肘掛は引き続き1人分ずつ独立しており、通常ではフレームから取り付けられるところ背摺り側面に取り付けられたような形になっています。そのため右写真のようにリクライニングと共に肘掛も傾斜していくおかしな状態となってしまいます。
全体的に長時間乗車を想定した造りで、背摺りが硬いことを除けばそれに耐えうる仕上がりと付帯設備ではありますが、何しろ数が少ないのが弱点です。現在「アーバンライナー」で用いられているグループもこのレベルの設備にしてほしいですが…

166-座席背面

座席背面です。バックシェルが廃され、テーブルやフックの新設で随分賑やかになりました。

2260-車内案内2260-テーブル2

テーブルは比較的大きめ。案内ステッカーは自車と隣車のみ表記、それも2両で一通りの設備が完結するためか左側の車両は形しか描かれていません。

2260-コンセント

目玉の一つがコンセントです。背面テーブルの案内は大きめに書かれていますが、コンセント本体は周囲と同化しあまり目立ちません(近年ステッカーが増設されているようです)。座席背面の下部中央に1個という微妙な位置で、状況によっては取り合いになりかねない位置ではあります。

2260-フットレスト12260-フットレスト2

フットレストも引き続き設置。表は土足面で床材張り、裏は靴を脱いで使用することを想定しているであろうモケット張りです。なお足元はヒーターを吊り下げ式としたためフットレストを使わずとも十分な広さを確保しています。

166-座席(1人)166-座席(1人)展開

車椅子対応の1人掛け。背・座は通常席と同様ですが、肘掛は他と異なる形状。肘掛テーブルも形状こそ異なりますがしっかり設置しています。窓枠下部には連絡ブザーのボタンを設置。


2260-デッキ

デッキも全体的に白系の化粧板を用いています。

166-扉

扉は22000系に続きプラグ式、縦に長い窓も同じです。

166-おしぼり

デッキや洗面所には使い捨てのおしぼりを用意しています。

2260-洗面台12260-洗面台2

便洗面所は2両に1か所設置。写真は車椅子対応の洗面所です。

166-トイレ3

洗面台の奥、車端寄りには男子小用便所を設置。便器を囲むように手摺りがあります。

166-トイレ2260-トイレ

トイレは2両に1か所設けられており、いずれも洋式で温水洗浄便座を採用。大型トイレは22600系の4連と16600系に設置され、ベビーベッド等も装備しています。

2260-自販機

22600系の4連には自動販売機を設置。市中にあるような大型のもので、「DyDo」ブランドの商品が並びます。

166-喫煙スペース2260-喫煙室

喫煙ルームは各編成に1か所あります。喫煙車を全廃する傾向もある中、近鉄は本形式登場後既存特急車に対しても喫煙ルーム設置の方向に動いています。内部の簡易腰掛は21020系のレギュラーシートと同じモケットに見えます。


2260-前面展望

22000系では着色ガラスを用いていた乗務員室仕切ですが、本形式では透明になり前面展望も可能になりました。

2260-運転台

運転台は縦軸ツーハンドルのものを採用、「シリーズ21」に合わせているように見えます。

座席系

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関連項目

編成別写真集>近鉄22600系

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