近鉄5200系(車体更新施工車)
1988年に登場した5200系ですが、製造から20年が経過しようとする2007年から車体更新が開始されました。外観は側扉上の雨樋や転落防止幌の設置、一部編成は標識灯の交換が行われた程度ですが、車内は従来考慮されていなかったバリアフリー化などが行われておりその様子を大きく変えています。5209系・5211系を含めて2014年までに全編成に施工され、引き続き大阪・名古屋~伊勢方面の急行などを中心に活躍しています。
車内全景です。3扉・転換クロスシートの配置はそのまま、座席が赤系の色合いとなり車内の色合いにメリハリがついたような気がします。
車端部は化粧板を更新した程度。一部は車椅子スペースを整備していますが、詳細は後で触れることとします。
先頭車には引き続きトイレを設置。トイレと扉の間の補助座席が無くなったので単なる立席スペースと化しています。
トイレは仕切りなどはそのままに内部を一新、洋式化しています。内部を見てみると洋式化して内張りを取り替え印象が変わっている訳ですが、近年のJR近郊型に比べるとシンプルな印象です。
乗務員室仕切は化粧板を取り替え、また補助座席を廃した一方車椅子スペースが設けられました。
天井は更新前と変わっていないようです。荷棚も網棚のまま存置されています。
床敷物はシリーズ21同様のフットラインの無い石目柄のもの。
扉も特に変わらず、化粧板の張り替えと端部への黄色ステッカー貼り付けが行われた程度です。座席との仕切がもう少し薄くなれば立席スペースが広がったような気がしますが、結局従来並みに留まっています。
扉上にはLED式の情報案内装置を設置。シリーズ21の各形式などと同様サイズは小さめ、12文字の表示が可能です。
窓は扉間の5連窓が目立ちますが、更新後も下降窓のまま存置されています。カーテンは交換されたようですが機構はそのまま。
座席は補助座席が無くなったので転換座席1種類のみとなりました。モケットがシリーズ21各形式と同様の赤系に、枕カバーも一体型から個別型になり印象が一変していますが座席本体はそのまま。なお枕カバーが2色あるのは白が通常席で灰色が優先席、更新前もそうでしたがもう少し分かり易くならないものでしょうか…
妻部は転換不可能ですが座席そのものは同一、その旨のステッカーも貼られています。
補助座席は全廃され、単なる仕切に取り換えられました。表側はここまで何度か写り込んでいるように背当てクッションが設置されています。何もない割には妙に分厚いような気がしますが、分厚い割に蹴込もなくサイズも幾分小さくなっているような気がします。
車椅子スペースは各車に設置。中間車は座席を、先頭車は乗務員室仕切と扉の間に手摺りや非常通報装置などを整備しています。
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