近鉄6020系|FTN trainseat.net

近鉄6020系

写真: C67(6067)

近鉄の形式は路線や両数などによって細かく分類されているため大変複雑になっていますが、登場時期ごとにある程度の分類が可能です。今回は1967年ごろから各線に投入されたラインデリア装備車のうち、狭軌の南大阪線で活躍する6020系をご紹介します。6000系のラインデリア搭載版として1968年に登場しましたが、同時期の標準軌各線の新車とは異なりM車同士でユニットを組むため最低編成単位は3両となっています。3連と4連が存在しますが、3連の中には4連からT車を抜き3連化された編成も存在します。1980年からは冷房化が、1987年からは車体更新を実施しています。1997年からは2度目の車体更新が始まりましたが、内装更新のメニューは2001年からはシリーズ21、中断を挟み2006年からは7020系の仕様に近づけられています。一方で同線最古参形式となっているため、一部はこれを受けずに廃車されています。

現在は3連18本と4連8本が在籍、急行以下の各種別で使用されています。今回は2度目の車体更新を比較的早く受けた車両の様子をご覧いただきます。


602-車内全景

まずは車内全景です。他の形式では座席や床材の更新が進んでいる中、それさえも受けていないため却って謎の安心感があります。

602-車端部1602-車端部2

車端部は例によって側窓1枚分と2枚分の2種類があります。3連・4連が混在しているため、貫通路はすべて狭幅です。奥の深い車端、4連はちょうど編成の中央に、3連は中間車の阿倍野橋方に位置します。

602-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。運転台側の窓を大きく取っているのと、車掌台側を折り畳むことができる点が特徴です。

602-天井

天井です。蛍光灯はカバー付き、冷房の直下に台形の出っ張りがあり、それ以外の部分はラインデリアを設けています。

602-床

床も変更がなく赤茶系の単色。

602-扉

扉は窓の横幅を大きめに取ったものですが、これはシリーズ21以前の通勤車ではお馴染みの構造。最近は戸袋側に黄色い帯を入れています。

602-窓

窓は一段下降式、扉間は2枚・大半の車端は1枚です。カーテンは青系の巻き上げ式で、閉じてしまっても透けているので車窓を見ることが出来ます。ストッパーは一番下の1か所だけですので、開けるか閉めるかしか出来ません。

602-7人掛け

座席に入ります。扉間は7人掛けです。モケットは単色の濃赤色ですが、最近は床と共に取り替えられ数が減ってきたような気がします。着座位置を示すものも特にありませんが何となく跡がついているのが見え、概ね6人掛けで使われることが多いようです。袖仕切りは1本のパイプを曲げたものですが、肘掛として使うには幾分短いものとなっています。

602-3人掛け602-3人掛け優先1

大半の車端部と運転台直後は3人掛けです。一部区画は優先席になっており、灰色のモケットとしています。

602-3人掛け2602-3人掛け優先2

先頭の車掌側も同じく3人掛けながら、乗務員室仕切を折り畳める構造ゆえ壁側にもパイプを設けています。仕切りを折り畳み、この座席を乗務員室側から見てみたいものです・・・

602-6人掛け602-6人掛け優先

奥の深い車端部は6人掛けです。優先席は各車吉野方に設置されているため、6人掛け優先席の設定は4連のみと思われます。

602-運転台

最後に運転台です。3連・4連が混在する形式だからでしょうか、青地の「3」の札が目立ちます。

座席系

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