近鉄7000系|FTN trainseat.net

近鉄7000系

写真: HL02(7102)

近鉄7000系は1984年に登場した東大阪線用の電車です。大阪市営地下鉄中央線との相互直通運転のため、18メートル級の車体に第三軌条集電と他の近鉄各線の車両とは全く違う条件を走ります。車体は近鉄通勤車らしからぬ塗装に形状で、1986年にはグッドデザイン賞を鉄道車両では初めて受賞しています。2004年からは車体更新工事が行われましたが、各部仕様を同年登場の7020系に合わせた結果両形式は見た目での判別が難しくなっています。6連9編成が在籍しますが、車番の1の位で制御装置のメーカーを区別しているため、9番が無く10番が存在しています。近鉄らしからぬ近鉄電車、さて車内は…?


700-車内全景

車内全景です。色合いこそ近鉄電車ですが、車体断面や窓それに袖仕切りと別の会社の電車かと思ってしまうような違いようです。

700-車端部

車端部です。車体断面はともかく、構成は他路線の車両と同等です。扉の取っ手が大きくなっているのは更新工事によるものでしょう。

700-乗務員室仕切700-前面展望

特徴的な車体断面を強く感じる乗務員室仕切です。出入口を右側に寄せ、運転台の後ろに窓を設けた構成はこの当時の近鉄では珍しいものでしたが、後にシリーズ21の各形式がこの構成を採用しています。右の画像は乗務員室扉からの前面展望。

700-天井

天井です。蛍光灯はカバー付き、その内側に吹き出し口を設け中央にはラインデリアを装備。吊革は所々高さの低いものを用意しています。荷棚は網棚ですが、近鉄は90年代の新車まで網棚を用いていました。

700-床

床は更新車でよく見られる石目柄のもので、フットラインはありません。

700-扉

扉は化粧板と同じクリーム色に塗られています。窓はゴム支持ですが、途中から金属支持に変更されています。

700-LED

車内案内表示機は1両に4か所、千鳥配置で設置されています。近鉄では一般的な1段表示のものです。

700-窓1700-窓2

登場時の窓は扉間2枚の一般的な物でしたが、なんと車体更新で7020系と同じ上下に分割されたものになりました。左右方向に広い視野を提供すること、また鋼体腐食を防止することが理由だそうです。カーテンは巻き上げ式、ストッパーは中央少し下と最下部の2か所にあります。

700-6人掛け

座席に入ります。扉間は6人掛けです。1人当たりの幅は440mm、着座位置を示すものは特にありません。袖仕切りは他社ではよく見かける袖板とパイプを組み合わせたタイプですが、実はパイプが板の横から伸びています。このタイプは近鉄では珍しく、1986年から各線に登場するVVVF制御の通勤車は近鉄独自の形状のものを用いています。JR東海313系のスタンションポールと共に「え、そこから?」と驚く一品です。

700-3人掛け700-3人掛け優先

車端部は3人掛けです。一部区画は優先席になっており、灰色のモケットとしています。妻面側は機器箱と思しき張り出しがあり、少し高めですが肘掛としても使えそうです。

700-車いすスペース

車体更新では1両に1か所車いすスペースも設置されました。固定金具などはありませんが、(写真では見えませんが)立席スペースとして使うことを考慮し吊革を増やしています。

700-運転台

運転台はツーハンドル。

座席系

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