神戸市営地下鉄 3000形
西神・山手線は三宮から西神中央まで20km強と距離があり、1993年には速達性を高めるために快速を設定しました。それに伴う運用増に先立ち、西神南駅の開業と同時にデビューしたのが3000形です。曲線的な前面形状や地色の変更などで印象が変わったほか、足回りではVVVFインバーター制御を初採用。数が多くないからか、2018年からの新車投入では登場から40年以上が経過する1000形だけで無く2000形や3000形も置き換えられるとのことで、意外にも先は長くないようです。
車内全景です。色調は従来通り、扉の位置なども変わっておらず、1000形から2000形を経て順当に進化してきたという印象です。
車端部は貫通扉の有無で2種類、貫通路の幅も両者で異なっています。妻窓がありますので幌も2種類用意しているんでしょうね…
乗務員室仕切りです。全体的に私鉄の電車の雰囲気がある中、致し方ありませんがここだけは窓が少なめ・小さめです。
天井です。基本的な配置は既存車から引き継がれています。
床敷物は柄の入ったクリーム色、フットラインはありません。
扉そのものは2000形と同様に窓下の金属帯が無くなったものですが、鴨居部の情報案内装置と戸袋部にも伸びた荷棚が特徴です。いずれも既存車にも改造で反映してほしかった部分ですが、このまま新車への取り換えが進むようです。
扉上にはLEDによる文字情報とマップ式の情報案内装置が千鳥配置されています。西神・山手線では3000形にのみ装備されているものですが、1993年製造の2編成も改造で後付されたとのこと。各駅停車しかないのに「普通」の表示があるのは快速運転の名残、2018年度から投入されるという新車ではわざわざ「普通」の表示も必要無いわけで、快速運転を偲ぶことが出来るのは今のうちかもしれません。
窓は引き続き扉間3枚、車端1枚の一段下降窓。日除けの鎧戸は阪急の影響を強く感じるものですが、神戸市営地下鉄でも3代に亘って採用されています。
側面の割付は1000形から同一、座席の寸法も変わらず扉間は8~10人掛けです。袖仕切は袖板を肘掛としても使えそうな形状に変更されていますが、座席の断面を隠す意味合いが強いようで肘を置くことは難しくなっています。
車端部は4人掛け、優先席はオレンジ色のモケットです。
車椅子スペースはレール方向に短い握り棒があるだけ、非常通報装置の姿も見えません。その横は2人掛けで、優先席とされています。
運転台の配置は1000形とほぼ同様のようです。