名鉄1000系「パノラマsuper」(リニューアル車)|FTN trainseat.net

名鉄1000系「パノラマsuper」(リニューアル車)

写真: 1112N

 

1988年に登場した1000系は、1991年から一部編成が編成を半分に割って一般席車1200系と併結し「一部特別車」特急として名古屋本線を中心に活躍していました。2005年からは常滑線、2007年からは犬山線(厳密には復活)や河和線などにも進出したのですが、同時にこの時期新造された2200系との設備格差が目立ってきていました。

登場から25年近くになる2015年、遂に1000・1200系のリニューアルが発表されました。同年夏には第1編成が登場、4年間で12編成が改造される予定です。当初から大きく手を加えられることが明らかになっていた特別車と、どこまで手を加えるか全く不明だった一般車ですが、取り敢えずまずは特別車側からご覧いただきましょう。


00N-車内全景

車内全景です。旧来の雰囲気も残しつつ、色遣いの変更などで新たな空間が出来上がりました。

00N-仕切100N-仕切2

デッキとの仕切、左が通常のもので右は2号車岐阜方(一般車寄)です。焦げ茶色の化粧板が目を引きますが、それに引き換えどことなく場違いな感のある扉のガラス。この部分は配色と情報案内装置の取り換えがメインで、扉に関しては従来品をそのまま流用しているためです。

00N-LCD

車内案内表示機は「パッとビジョン」と呼ばれる液晶式に変更されました。以前のLED式のものとは異なり壁に埋め込まれているほか、案内表示機とは別に設置されていた号車番号やトイレ使用状況を示すパネルも一体化されています。

00N-窓

窓は引き続き特徴的な楕円形、窓1枚ごとに分かれている荷棚とその下の補助照明は従来通りです。カーテンは色こそ異なりますが1700系に近いものに交換されています。

00N-天井

天井です。照明はカバー付き、ラインフロー式としているためすっきりとしています。中央の色は車内全体の配色に合わせて濃い茶系から濃い青系に変更されたようです。

00N-床

床は以前絨毯が敷かれていましたが、リニューアルで通常の床に。線路方向に柄の入った黒系のものが使用されています。

00N-2人掛け00N-2人掛け展開

ここからは座席を見ていきます。まずは普通のフロアから。座席本体は2000・2200系と同等のものを採用しています。(実は完成予想イラストでは肘掛が一枚板になっている別の座席が描かれていたのですが…) モケットは2000・2200系と同じく青系ながら、こちらは落ち着いた印象。以前の座席に比べると着座位置が高めになっていますが、以前のものが他に比べ低かっただけでは無いかとも思えます。その割を食ったのが窓側肘掛で、流石に座面と肘掛位置の関係や窓高さは変えることが出来ませんので、窪みと肘掛の間がかなり狭くなってしまい殆ど使い物になりません。

00N-座席背面2

座席背面です。「パノラマsuper」待望のテーブルが設置されています。注目すべきは下の方、フットレストバーが見えます。実は座席は本体が取り替えられただけで脚台は流用品、足を前の座席下まで伸ばすことは出来ません。

00N-1人掛け00N-1人掛け展開

2号車の岐阜方(一般車方)には1人掛け席が設けられています。2000・2200系などとは異なり車いす対応という訳ではありません。

00N-車端テーブル

車端部席の固定テーブルは従来通り設置されています。


00N-展望室入口

続いて展望室を見ていきます。

00N-展望室全景200N-展望室全景

左は後ろから、右は前からの全景です。この部分に関しては大きな変更がなく、モケットや床材等を交換しただけとなっています。

00N-展望室天井

天井は通路部分を高くして少しでも圧迫感が無いよう配慮しています。

00N-展望室窓

とても大きい窓もそのまま。カーテンは通常部分と同様に交換されています。

00N-展望室座席A00N-展望室座席A展開

展望席の座席は以前と同じで、モケットが貼り替えられたのみとなっています。テーブルの類いも相変わらず設置されていませんが、ミューチケットのチケットホルダーは追設されています。

00N-展望室座席A展開2

ヘッドレストが高くなるこのギミックも(使われているかどうかは別にして)健在。

00N-展望室座席B00N-展望室座席B展開

展望室最後列も従来と同じ座席を、モケットのみ変更して使用しています。


続いてデッキ等の付帯設備をご覧いただきます。

00N-トイレ100N-トイレ2

まずはトイレです。位置は以前と同じですが内部構成等は全く別物になったため、入り口も乗降扉寄りに変更されています。内部を覗いてみると便器は洋式化、その他設備も2000・2200系並みになっていることが分かります。

00N-トイレ3

トイレの洗浄や手洗いの作動も自動になりました。

00N-洗面所00N-洗面所2

洗面所も配置を変更し線路方向に設置されました。トイレ・洗面所回りの配置は、位置が異なるとはいえ2000・2200系に合わせられたと考えて良いと思います。

00N-扉

扉は引き続き内開きの折り戸。トイレや座席も含め、今回の改造でバリアフリー化があるかどうかも注目されていましたが、結局そのような改造はありませんでした。

00N-荷物置き場

2号車デッキの荷物置き場は存置。化粧板の張り替え程度で大きな変更は見られません。

00N-車掌室

一般車の3号車に入りましたが、トイレか車掌室までは特別車側の領域になっています。その車掌室ですが、多くの遠方からの鉄道ファンを驚かせてきた仕切の一切無い状況からようやく脱却、仕切扉が設置されました。ただこの位置に乗務する際は左右を移動するたび扉を開けたり閉めたりしなければならないと考えると、それはそれで面倒そうです。一般車との仕切扉は窓が設置されたため、一般車側が微妙に見えています。

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