名鉄1200・1800系(リニューアル車)|FTN trainseat.net

名鉄1200・1800系(リニューアル車)

1511N1802N

1991年に登場した1000・1200系「一部特別車」編成ですが、製造から25年が経過しそろそろ後継車に比べて見劣りがするようになってきました。そこで2015年から4年間の計画でリニューアル工事を実施、特徴的な塗装も改めました。特別車側は事前にリニューアル後の車内イラストまで発表されていたのですが、一般車側には何も触れられておらず発表から登場までの数か月「どこまで変更するだろうか?」と随分気になったものです。また2017年度からは1800系も同メニューでの更新が行われています。さてどこまで手を加えているでしょうか…


20N-車内全景

車内全景です。モケットや床材は取り替えられましたが、基本的には今まで通り3扉・クロスシートです。乗車して着席するところまでは「新しい電車」感があるのですが、何分化粧板もそのままですから着席してから見える車内の風景は従来通り。足回りはそのままですから走行音も今まで通り、そこに自動放送が流れてきますから、初乗車の際には何とも言えぬ違和感を覚えたものです。

20N-車端部

車端部に近づいてみると、情報案内装置が液晶式に変更されていることに気付きます。個人的には車端部はロングシート化するくらいの勢いが欲しかったところですが、寸法的に車端部をロングシート化したところで3300系のように座席数が増えるわけではないようです。

20N-車端部2

こちらは1200系B編成の3号車、特別車への入り口です。ここも他と同じように転換座席が並んでいたのですが撤去され、ロングシートと車いすスペースに変更されました。また消火器が座席側の下部に設置されています。一般車側では最大の変更点ですが、この位置にこの配置は奇しくも同年に廃車となった1380系の豊橋方先頭車を思い起こします。
この位置だけ改造された理由としては、1つ目は一般車の端にあたるため乗客が集中するポジションであること、2つ目は他の一般車編成と配置を合わせようとしたことが挙げられると思います。特に2つ目ですが、3号車だけ優先席が岐阜方に変更された点も含めて一般車部分を1本の編成として考えているように見えます。名鉄では珍しく(初めてかも?)車椅子スペースを向かって右側に設置している点は不思議ですが…

20N-車端部3

一般車側に便洗面所を設けているA編成、工場で3号車特別車側車端の客席窓を埋め始めたので何事かと思えばこんな姿になって出てきました。向かって左に座席、右に車椅子スペースというのは同様ですが、どう見ても奥行が浅くなっていますし、仕切戸は幅広で押ボタン式の自動扉になっています。

00N-洗面所A200N-トイレA

先程の仕切戸の先は特別車なのですが、車両としては一般車のモ1450ということでこちらでご紹介。仕切りが扉に寄った原因は、便洗面所を車椅子に対応したことが理由でした。左写真、洗面所の手前の空間は荷物置場…では無く車椅子転回用スペースとのこと。特別車側にトイレがありトイレの拡張が困難なB編成とは異なり、こちらは仕切を移設さえすれば車椅子に対応できるために行われた改造かとは思いますが、特別車に車椅子対応席は無く何とも中途半端です。

20N-乗務員室仕切

乗務員室の仕切りです。写真は元々車椅子スペースのあった編成の様子ですが、それが無かった編成でも改造で新たに設けられています。

20N-LCD

車端部の情報案内装置はLED式から液晶式「パッとビジョン」に変更されました。3500系3511Fで試用されていましたが、本採用は名鉄初。表示パターンも同じように見えますが、速度表示はイラストが無くなり数字のみのシンプルなものになりました。

20N-扉

扉です。基本的にそのままですが、扉付近の床は黄色くして注意を促しています。

20N-天井

天井です。全く手を加えておらず、吊革も扉付近のみの設置です。設置に苦慮することは承知していますが、座席部にも吊革が欲しいところです。

20N-床

床は2008年度製造の各形式と同様の、グレー系でフットラインの無いものに変更されています。

20N-窓

特徴的な窓もそのまま残っています。横引き式のカーテンは取り替えられることもなくそのままです。

20N-クロス20N-クロス優先

座席を見ていきましょう。3号車の豊橋方と6号車の岐阜方以外、つまり一般車の両端はこの転換クロスシートです。座席自体はそのままで、通常席は青系、優先席は赤系と小牧線用300系から続くモケットに取り替えられました。また枕カバーも灰色系になりましたので、雰囲気は2200系などに近くなっています。

20N-2人掛け

ロングシート、こちらは従来からの2人掛けです。モケットを変更しただけで基本的には従来通り。

20N-3人掛け

B編成の3号車豊橋方は3人掛けロングシートを設けました。1200・1800系で窓のある個所にロングシートが設けられたのは初で、背摺りは低くなっています。

20N-2人掛け2

A編成の3号車豊橋方には2人掛けロングシートを設置。B編成の3人掛けは片持ち式でしたがこちらは脚台付き、側窓も仕切の窓も無くどことなく閉塞感のあるポジションになっています。

20N-車いすスペース

6号車の車いすスペースです。前述の通り元から車いすスペースを設置している編成ですから大きな変化はありませんが、乗務員室仕切寄りに非常通報ボタンが設置されました。一方で最近の名鉄ではお馴染みの車いす固定ベルトは設置されていません。

20N-車いすスペース220N-車椅子スペース3

一方こちらは新設された3号車の車椅子スペース、左が先に登場したB編成(左側)、右がA編成です。いずれも非常通報ボタンを新規設置した一方、車椅子固定ベルトはありません。B編成には窓の関係で変わった形状の手摺りが設置されています。

20N-仕切り(補助座席)20N-補助座席

扉間にある補助座席も存置されましたが、モケットは交換されています。リニューアルの前、2010年ごろから重さが掛かっていないと畳まれるように変更されているはずなのですが、右側はどういう訳か展開状態で固まっていた様子です。ちなみに仕切りの裏側に貼られている化粧板は2種類あるのですが、リニューアル後もそのままで場所によって両者が混在する状況も相変わらずです。

20N-補助座席プレート

補助座席の注意書きは再度改められ、英語表記が追加されています。

座席系

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