名鉄2200系(一般車)|FTN trainseat.net

名鉄2200系(一般車)

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2004年に登場した2200系は名鉄特有の一部特別車編成、1000・1200系同様6両編成で岐阜方4両を一般車としています。外観は2000系ベースの特別車側に合わせたため統一感のあるスタイル、岐阜方先頭車は他形式との併結を考慮し電気連結器を併設しています。
当初は岐阜~中部国際空港間の特急に専属で用いられましたが、2007年には全車特別車特急の廃止に伴い増備され運用範囲も拡大しました。2008年には3両編成の全車特別車1600系のうち2両を流用した一部特別車編成(1700系)を仕立てるため、30番台に区分された一般車部分が製造されています。2015年以降は機器流用車の1030・1230系を置き換えるため増備され、2017年度末現在は6連12編成と30番台4編成が在籍。岐阜~中部国際空港間の特急全列車のほか、本線・犬山線・河和線方面の快速特急・特急に1000・1200系と共に運用されています。1200系に対する1800系のような専用の増結車は製造されておらず、ラッシュ時は通勤車3100系や3150系を併結します。

本項では座席配列が変更された2007年度の2次車以降を中心に、必要に応じ1次車の様子もご紹介します。


22-車内全景22-車内全景2

まずは車内全景から。1次車は3150・3300系の初期車と同様の配列で、それこそ異なる点と言えば裾絞りがあるか否かという程度でしたが、2次車ではクロスシートを2列+1列とし大きな荷物の乗客や朝夕の混雑にも対応しています。空港アクセス列車で2列+1列の配置というとどうしても関空快速を思い浮かべてしまいますが、名鉄では1967年登場の3780系などで採用されたことがあります。

22-車端部22-車端部2

車端部は豊橋方をロングシート、岐阜寄りをクロスシートとしています。クロスシートは1人掛けを海側、2人掛けを山側とし扉間とは反転しています。そして特急車にも設置される中間の車掌スイッチ…

22-乗務員室仕切23-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。名鉄で運転台側の窓を廃したのは地下鉄直通車100・200系以来、仕切戸のガラスが着色されていることもあってか閉鎖的な印象です。もっとも前面形状の兼ね合いで、仮に窓があったところで眺望が期待できるわけでもありません。なお左は1次車、右は30番台で、消火器の位置が扉横から左下の窪みに移されています。確かに前者の位置では頭をぶつけてしまいます…

22-乗務員室仕切3

2015年以降の増備車では消火器の部分に蓋がされました。

22-扉3

扉は両開きの1300mm。窓はゴム押さえで平滑な仕上げになっています。写真は2015年以降の増備車ですが、2008年の30番台からは扉付近の滑り止めが黄色に変更されています。

22-LED23-LCD

扉上には千鳥配置で情報案内装置を設置。2008年の30番台まではLED式、2015年度以降の増備車では液晶式に変更されています。LED式は上下2段表示で列車案内は勿論お知らせや中日新聞ニュースまで多彩な内容でしたが、液晶式では更に主要駅の階段や改札の位置なども案内するようになっています。

しかしLED式の手持ち写真がよりによってエラー時の様子しかありませんでした…まともなものを探してみます。

22-床3

床は灰色を地色に粒を散りばめたような柄ですが、1・2次車には中央部の地色を濃くしたフットラインがありました。

22-天井

天井です。外側に蛍光灯、空調吹き出し口があって中央はラインデリアが設置されています。1次車のクロスシート部は吊革がありませんでしたが通路が広くなった2次車以降は設置され、2015年以降は扉付近に枕木方向のパイプを設けて吊革を増設しています。照明は2015年度製造車から「一部」がLED化されていますが、2018年頃からは既存車でも全照明をLEDに交換した車両があるようです。

23-窓

窓は扉間が固定式、車端は上3分の1が内折れして開きます。窓框は薄いため、クロスシート部でも物を置く余裕はありません。UVカットガラスのためカーテンは省略されていますが、確かに暑さは感じないものの眩しいものは眩しい訳で…

22-2人掛けクロス22-1人掛けクロス

ここからは座席をご覧いただきましょう、まずはクロスシートから。扉間4列、車端2列でシートピッチ900mmの配置は3150・3300系同様で、1次車は全く同じ配列でしたが2次車以降は1人掛け席が登場しています。300系のクロスシートを踏襲しており、1800系などに比べると軽い力で転換できることが特徴です。始発駅などで乗客の様子を見ていると、ロングシートよりクロスシート、2人掛けより1人掛けから埋まっていく傾向があるようです。

22-8人掛け2

扉間のロングシートは8人掛け。スタンションポールは1次車のみピンク、2次車・30番台は水色に塗っていましたが、3次車以降は無塗装に変更され既存車も順次剥がされています。

22-5人掛け優先22-5人掛け優先3

豊橋方は5人掛けロングシート、優先席とされています。1・2次車は扉寄り2席のみですが、30番台と2015年以降の増備車は全席が優先席、2015年以降の編成は床敷物の色も変えています。

23-優先5人掛けs

30番台は当初優先席部のスタンションポールを黄色く塗っていましたが、例によって現在は剥がされています。

22-補助座席展開322-補助座席

岐阜方先頭車の車椅子スペースには3人掛けの補助座席を設けています。通常は展開されており、車椅子利用者が乗車する場合は折り畳んで…という想定なのでしょうが、実際は中々上手く行かないようです。座裏には握り棒と車椅子固定金具が設置されています。

22-5人掛け2

車椅子スペースの横は5人掛け。車椅子スペース側の袖仕切は窓との兼ね合いで袖板+パイプの従来型としています。

23-ポール塗装

最後に各項目で触れている「塗装が剥がれたポール」をご覧いただきましょう。2005年までに製造された各形式は握り棒と言う握り棒を全部塗っていたため、床のあちこちに塗膜が落ちている…と言う笑うに笑えない状況も目にしたもので、全剥離も当然と言った感じです。瀬戸線4000系では優先席の黄色塗装部をゴム系の滑り止めで置き換えるようなことも行いましたが、本線系の各形式には反映されないまま現在に至っています。

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