南海6000系
関西の私鉄はベテラン車両が多いですが、今回はそんな中でも東急7000系や京王3000系とほぼ同期にあたる南海6000系をご紹介します。1962年に登場、製造から50年以上経った現在まで1両の廃車も無いというある意味恐るべき形式です。車体はステンレス製ですが4扉・ロングシートの構成は3年早く登場した鋼製車体の1521系に準じており、その形状も曲面が多く「ステンレス車らしさ」はあまり感じられません。2連と4連があり、快速急行から普通まで、高野山方面に行かない列車に幅広く充当されます。
車内全景です。白の化粧板に灰色の座席は各車共通ですが、片開き扉のせいか、構成は他と同じとはいえ車内全体の印象が変わってきます。
車端部です。広幅貫通路がまだ幅を利かせていた時期の車両ですが、狭幅の貫通路に妻窓を設けた基本構成は新型8000系まで受け継がれています。
乗務員室との仕切りですが、車端部と造りが似ています。特に貫通扉に関しては全く同じもののようです。窓は運転台側は着色ガラス、車掌側は機器の関係か縦長です。
6000系の特徴の1つでもある扉です。両開き扉の車両よりは少し狭めですが、問題にならない大きさです。窓が少し横長ですが、画像を貼る時縦横比を変えてしまったかと焦りました…
天井です。分散冷房のため搭載箇所の真下に正方形の覆いがあり、そこに吹き出し口を設けています。蛍光灯は関西大手私鉄では数少ないカバーなしですが南海ではお馴染み。
床も灰色に見えますが、少し緑がかっています。
窓は2段式です。戸袋窓も上下に分かれているため、扉が開いている時くらいしかそれを意識することはありません。
さて、座席に入りましょう。扉間は6人掛けでしょうか、7人掛けかもしれませんがそれでは少し辛そうです。袖仕切りは1本のパイプを曲げたこの時期の車両でよく見られる形状です。
車端部は4人掛け。モケットによる優先席の区別はなく、車端部の画像でご覧いただいた通りステッカーで対応しています。
暗くなってしまいましたが乗務員室直後は2人掛け。流石に少し窮屈そうです。