大阪モノレール1000形(30番台)|FTN trainseat.net

大阪モノレール 1000形(30番台)

写真: 1131

1990年に千里中央~南茨木間を開業した大阪モノレールですが、1994年には柴原~千里中央間の延伸が予定されていました。それに先立つ1993年には運用増に対応するため1000系の増備車を投入したのですが、早速仕様変更が実施されました。まず外観は塗装にピンク色が加わり、前面も前照灯1灯化で印象が変化、この外観は以後の基本となりました。一方車内はというと、最初のグループがオールロングシートだったのに対し何と扉間転換クロスシート…万博関連で行楽輸送の側面が無いではありませんが、基本的には通勤通学路線ですからいったい何がしたいんだ、と思わないでもありませんでした。
彩都線が彩都西まで伸びた2007年、やはりクロスシート車の混雑が問題になったようで、車内設備を2000系並みのオールロングシートとする改造が実施されました。今回ご紹介するのはそのトップバッターとなった1131編成で、腰板の青と赤のラインの間が無塗装なのが特徴です。


30-車内全景

車内全景です。改造で化粧板や床敷物も含めて2000系並みの車内になったため、これだけでどちらの形式なのか判別するのは非常に難しいと思います。鮮明では無いものの、クロスシートを装備していた時代の記憶があるだけに、これが1000系だと言われても未だに信じられない自分が居たり居なかったり…

30-車端部130-車端部2

車端部は2種類あります。左は1-2号車・3-4号車間のキノコ型貫通路で、貫通扉は無く隣の車両を見通すことが出来ます。この形状、小さい頃の管理人の目には奇異に映ったものです。一方編成中央部となる2-3号車間は妻窓と狭幅貫通扉を備えた一般的な構成。

30-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。側窓と同じ天地寸法が大きな窓が特徴で、乗務員室が通常の電車より広いことを差し引いても前面展望には打ってつけの空間になっています。

30-天井

天井です。中央部は所々にラインデリアを設け、外に向けて空調吹き出し口・吊革・照明が並んでいます。照明は当初カバー付きでしたが、車内改装に合わせて撤去。近年LED化を行っています。

30-床

床敷物は灰色系、石目柄の模様が入ったものに変更されました。フットラインはありません。

30-扉

扉です。写真は左が車端部、右が扉間の座席で、扉間側は十分なスペースを設けています。幅は一般的な1300mmです。

30-LCD

情報案内装置は初めて液晶式を導入しました。扉間クロスシートの30番台は2編成しかありませんが、この31編成は情報案内装置が無かったため液晶式の設置と相成ったようです。左が次駅案内等、右が広告画面です。

30-窓

側窓は乗務員室直後を除いて上下2枚に分かれており、上3分の1が内側に折れる構造になっています。カーテンは巻き上げ式、4段階に調整できます。

30-10人掛け

座席に入ります。元々クロスシートだった扉間は10人掛けロングシートに変更されました。座面は一応バケット形状になっていない訳でもありませんが、着座区分としては背摺りの縫込みの方が目立っているような気がします。1人当たり幅は約440mmで、元々ロングシートだった車端部に合わせているようです。

30-4人掛け

車端部は当初からロングシートで、5人掛けとしています。そうは言っても車内改装の際に2000系並みに改造しており、座面・背摺り・袖仕切りのいずれも交換されているようです。写真の区画は優先席ですが、ご覧の通りモケットによる区別はありません。窓が大きいため背摺りは低め、座面もあまり沈み込まず、長時間の乗車には向いていないように思います。

30-展望席

乗務員室直後にはクロスシートが存置されました。一段高くしたこの席からの眺めは格別で、往々にして先頭の争奪戦も発生します。寸法には余裕があるほか形状もロングシートよりしっかりしており、低い背摺りもしっかり傾斜が付けられています。加えて窓側に肘掛がある点も見逃せません。蹴込が無いため足元が狭い点は惜しいですが、この微妙な位置にそれを作るのは面倒な話かもしれません。

30-車椅子スペース

運転台直後には車椅子スペースを設置。手摺りは最小限ですが、非常通報ボタンに加え車椅子固定金具も用意されています。

30-運転台

運転台はワンマン運転のため右側に設置されています。


trainseat.net>関西各社局に戻る

inserted by FC2 system