神戸新交通1000形|trainseat.net

神戸新交通 1000形

写真: pr1109

「ポートライナー」ことポートアイランド線が開通して10年、1991年に開通した「六甲ライナー」こと六甲アイランド線向けに登場したのが1000形です。車体は8000形を意識しつつも近代的に、また前面窓を大型にした点が特徴的です。足回りは8000形に準拠していますが、台車については案内や分岐方式が異なっています(六甲ライナーが一般的な方式)。

JRの住吉・阪神の魚崎と六甲アイランドを結ぶ同線の全列車が本形式で運転されていますが、登場から25年以上が経過しているためそろそろ新車が登場するようです。


pr10-車内全景pr10-車内全景1

車内全景です。車体寸法や車内の基本構成は「ポートライナー」8000形と同様ですが、色遣いが随分落ち着いた印象です。また後述しますが先頭部は眺望を重視した設計になっており、座席配置も異なっています。いずれも写真上部に何か写り込んでいますが、これは狭い車内を1枚に収めようと車両ギリギリまで下がった結果写り込んでしまった空調吹き出し口です。

pr10-車端部

車端部です。座席の奥には機器箱を設置していますが、座席の背摺りと同程度の高さで荷物置場としても使用可能です。その上部には先ほど写り込んでいた空調吹き出し口が設けられています。

pr10-前頭部pr10-前頭部2

先頭部は何と言っても大きくなった窓が特徴です。眺望は素晴らしく、休日は子供連れを中心に埋まっているようです。しかしながら南北に走る同線、写真は北側だったのでまだ何とかなっていますが、これが六甲アイランドに向かう列車だとさながら温室です。なお中央の貫通扉には脱出装置も設置されています。

pr10-扉

扉は8000形と同様に幅1400mmと些か広く取ってあります。

pr10-床

床敷物はクリーム色で、模様が入っています。

pr10-天井

天井です。空調吹き出し口は無く、カバー付き蛍光灯が並び、その外側には広告が並んでいます。吊革は扉を避けて設置されており、代わりに天井に握り棒を設置しています。

pr10-窓

側窓です。座席部は上3分の1が内に折れる開閉式、機器箱がある部分には細い固定窓が設置されています。

pr10-曇りガラス1pr10-曇りガラス2

西側の座席部に設けられた窓、一見何でもない普通の窓に見えますが、実は沿線のマンション住民に配慮した特殊曇りガラスとされています。走っていると突然くもり、暫くすると突然風景が見えるようになるという珍しいものです。

pr10-5人掛け

座席を見ていきます。基本は5人掛けロングシートで、先頭車の先頭部以外に設置されています。背摺り・座面とも縫込みをしてバケットシート風に仕上げているほか、蹴込も小さくなっています。袖仕切りはやはりパイプを曲げたものですが、8000形とは異なり曲線的です。

pr10-5人掛け優先

こちらも5人掛けですが、手前の座席を跳ね上げると車椅子スペースになります。赤系のモケットは優先席を示しており、これは前述した通常の5人掛けでも見られます。

pr10-1人掛け

先頭部は展望席然としておりクロスシートが並びますが、配置が特徴的な上6脚しかないのに種類も3種あります。まずは進行方向左側の先頭部と右側の2・3列目に設置されている1人掛けです。背摺りは低めながら透明な枕カバーを設置、座面はバケットシート風に仕上げています。

pr10-2人掛け

こちらは2人掛け。肘掛が文字通り「肘」掛けなのですが、窓側席からの出入りの利便性を高めるための設計と思われます。また通路側席は床下点検蓋の上にありますが、座席の台座は当該箇所を切り欠いて蓋の開閉を可能にしています。

pr10-運転席

自動運転ですから基本的には使われない運転席、座席は運転台に合わせたのか中途半端な幅とされています。背摺りはともかく座面形状は縫込みもない平板状で、他の座席とは趣の異なるものとなっています。

trainseat.net>西日本エリアに戻る

inserted by FC2 system