とさでん交通200形|FTN trainseat.net

とさでん交通200形

写真: tosa201

200形はとさでん交通(土佐電気鉄道)の現有車群では1950年登場と最古参(海外型除く)。前面3枚窓に前後扉はどう見ても都電6000形のコピー車ですが、前照灯を窓上に上げているので幾分印象が変わっているでしょうか。車体の形態は高性能試作車の500形を挟んで大きく前期・後期に分けることができ、分かりやすいところではパンタグラフの形状や側面窓の枚数が異なります。ただ6種類ある台車を筆頭に細かい点を見ると差異が多く、窓下の青帯も前面しか入っていない車両があれば車体全周に回されている車両もあり、調べ出したらキリがなさそう。

今回は1980年に冷房を搭載した201・202の車内をご紹介しますが、近年は後の番号の車両から廃車が進んでいるようです。また非冷房車は夏の間は混雑時しか出番が無いようで、その姿はほとんど見かけることが出来ません。200形狙いなら冬の方が良いのかも。


tosa20-車内全景

車内全景です。同社で日常的に運転される形式では数少ない前後扉車で、以後の各形式に比べるとすっきりした印象の車内です。そしてタイトル通り「冷房車」なのですが、ここからだと冷房はおろか空調吹き出し口すら見当たりません。さてどうなっているのでしょう…

tosa20-車端部

車端部です。中央は仕切り板で、右はパイプで仕切りをしています。左側には運賃箱を設置していますが、スペースが足らずステップにはみ出しています。

tosa20-扉

前後扉なので扉は出入り口とも同一、2枚引き戸で運転席側に開きます。幅は一応810mmあるようですが、印象は「狭い!」の一言。

tosa20-天井tosa20-吊革

天井はカバー付き蛍光灯が2列並んでいますが、ご覧の通り夜間になってしまうと幾分暗いかなあ、と感じてしまいます。吊革はパイプから吊り下げる形、電車と同じ一般的な方法です。そして冷房車なのに天井には何も無し、どうなっているのかと思いきや…車両中央部の窓上が出っ張っていてバスよろしくスポットクーラーが設置されています。変わった構造ではありますが改造は1980年、土佐電はもちろん路面電車でも初期の冷房車ということになります。

tosa20-床

床は濃い緑色、前後に2か所ずつ点検蓋を設けています。非冷房の200形や600形とは異なり床から木の雰囲気は感じ取れない、或いは木ではないのかもしれませんが、ここのお蔭で他と比べると幾分近代的な雰囲気になっています。

tosa20-窓

窓は二段窓で所謂「バス窓」、下段が上昇する設計です。カーテンは巻き上げ式でストッパーは3段あります。窓間の柱にはすべて降車ボタンを設置しています。

tosa20-15人掛け

座席は扉間の1種類、およそ15~16人掛けと思われます。座面は厚いですが背摺りは最小限、奥行きは浅く長時間乗車には向きません。時間的には桟橋線くらいが丁度でしょうか、後免にも伊野にも行く姿を見たこと無いので何とも言えませんが…

tosa20-優先席tosa20-15人掛け優先

優先席は1両2席、狭いながらも背摺りにカバーをしています。しかし位置が車両の中央部なんですよね、確かに他形式ならその横あたりに扉がありますけど…

tosa20-履歴書

最後に「私の履歴書」。せっかくですから冷房化に触れてほしいところですが…

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