キハ11形

DC11-115DC11-305

高山線・太多線<美濃太田区>

100番台

101

102

103

104

105

106

113

114

115

116

117

118

119

120

121

122

123

 

 

 

200番台

203

204

 

 

 

 

紀勢線・参宮線・名松線<伊勢区→名古屋区>

0番台

1

2

3

4

5

6

7

8

9

10

100番台

107

108

109

110

111

112

 

 

 

 

300番台

301

302

303

304

305

306

 

 

 

 

城北線[東海交通事業所有]

200番台

201

202

 

 

 

 

300番台

301

302

 

 

 

 

・表は2014年までの所属を示す(その後美濃太田区→伊勢区への転属が発生)
黒地は廃車
・JR東海の300番台は現在名古屋区所属

キハ11形は1988年に登場したJR東海の気動車である。地方線区で用いられている老朽化した一般形気動車を、輸送量に応じ車体を縮小する一方で冷房付の新車に置き換えることでサービス向上を狙った。

【基本仕様】

 「軽快気動車」と呼ばれるタイプの車両であり、車体は鋼製、車体長は18メートル級で幅は2,700mmと従来の国鉄の気動車より小さくなっている。車内はロングシートとボックスシートを組み合わせた構成になっており、車体長はキハ40系より短いが定員はキハ40系より多くなっている。短距離運用を前提として作られた車両であるが故にトイレを設けなかったが、結果的に運用を制限する形になってしまった。エンジンは特急形キハ85系と同じくカミンズ社製のもので、従来の車両に比べ性能が大幅に向上している。

 運用線区に応じて暖地向け0番台、寒地向け100番台が製造されたが、両者の仕様差は僅かで見た目の違いはほとんど皆無であった。数少ない相違点としてミラーの設置方法・形状の差異があったが、これも所属区による違いであり番台による違いでは無かった。東海交通事業所有の200番台については当該頁で詳説するが、201・202は城北線仕様である一方203・204は100番台と同様の設備であった。

 これに対し1999年製造の300番台は、車体のステンレス化や幅の拡大、トイレの設置、台車の変更などが行われた。こちらも詳細は当該頁で紹介する。

 0番台10両、100番台23両、300番台6両と東海交通事業所有の200番台4両を合わせた43両が製造され、東海交通事業の2両を除いて伊勢区と美濃太田区が受け持つ各線で運用された。

 

【運用】

 伊勢区には0・100・300番台が所属、紀勢線亀山~新宮間と参宮線、名松線で運用されていた。このうち紀勢線多気以南の長距離運用には原則としてトイレ付きの300番台が用いられた一方、名松線には原則として0・100番台が用いられていた。0・100番台消滅後は紀勢線多気以南や参宮線での運用が消滅している。

 美濃太田区には100番台の大半と200番台の一部が所属、高山線岐阜~白川口と太多線で運用されていた。トイレ付きの車両が無かったため運用範囲に限りがあったほか、2連以上の運用が非常に多いのも特徴であった。2014年からキハ25形1000番台の新製投入、続いてキハ75形やキハ25形0番台の転入もあって2015年3月のダイヤ改正で運用が消滅した。大半は直接廃車されたが、検査期限に余裕があった一部車両は伊勢区に転属している。

 東海交通事業所有の200番台のうち、201・202は城北線専用であり同線の枇杷島~勝川で運用された。一方203・204は基本的に美濃太田区所属の100番台と同様に運用されており、城北線の車両が足りなくなったときのみ城北線で運用されていた。美濃太田区の2両は他と同様2015年3月の改正で運用を離脱、城北線の2両も伊勢区の300番台2両に置き換えられて同年9月に引退した。

 現在JR東海に残っているのは303~306の4両のみで、主に名松線で使用されている。2016年のキハ40系・キハ11形大半の廃車と共に伊勢区自体も消滅したため、現在は名古屋区所属となっている。301・302は2015年に東海交通事業に譲渡され、城北線で使用されている。

 

【廃車と譲渡】

 最初の廃車は2007年の9であったが、これは落石による事故廃車である。本格的な廃車は2015年3月から始まり、翌年3月までに0・100番台と200番台203・204が消滅した。また城北線の200番台についても2015年9月に引退した。

 廃車された車両のうち2015年度に廃車された0・100番台は123を除いてミャンマーに輸出されることとなった。同国では塗装はそのまま、厳しい高さ制限があるため一部の屋根を低屋根化して冷房装置を収めたほか、車内はオールロングシート化されている。なお一部は未就役で、名古屋港に足止めされている車両もあるようだ。
 一方国内でも茨城県のひたちなか海浜鉄道が200番台全車と123を譲り受けた。同社では形式そのままに123・203・204がそれぞれ5・6・7に改番されたほか、帯色を橙一色に変更して2015年末から運用を開始した。残る201・202はステップが無いため当初から就役の予定はなく。部品取り車としている。

 また前述の通り300番台301・302は東海交通事業に譲渡された。

 

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