9200系

9200系は、1983年に登場した奈良線用3連の一般車両である。電算略号(編成番号)はFL5*(奈良線)・FC5*(大阪線)。

 車体は8810系と同様21メートル級4扉の基本構成は従来車と同一ながら、車体断面を肩部の曲げを小さくしたこと、そして前面デザインを大きく変更したことで印象が一変している。先頭車を基準にした不均等の側面割付は本形式も同様で、中間車は既存の3連に合わせ難波方車端の奥行きを深くしている。車内はロングシート。 当初は大阪方からモ9200偶[Mc]-モ9200奇[M]-ク9300[Tc]の組成で、8810系を3両化したような構成であるため、主要機器には制御装置に界磁チョッパ制御を、主電動機には出力160kWの複巻電動機を採用した。

 当初は京都線に存在した3連運用を中心に運用されていたが、長編成化が進んで1991年には京都線での3両運用が消滅したことからサ9350形を新造して全編成を4連化した(モ9200奇とク9300の間に挿入)。車体は同時期に製造されていたVVVF車と同等のアルミ製で裾が長いなど断面が異なっている上、側面も均等な配置としたため編成中で目立つ存在となっている。

 

 2001年から車体更新を開始、転落防止幌や車椅子スペースの設置、内装材の変更が行われた。経年の浅いサ9350形に対しては簡易的な更新が行われている。2006年からは3編成が大阪線に転属、同時期にサ9350形は大阪線向け9820系が投入された場合に車番が重複するためサ9310形に改番している(但しその後現在に至るまで大阪線向け9820系は投入されていない)。2021年からは内装の整備を中心としたB更新を開始、前回の更新では対象外とされたサ9310形も同内容の更新を実施している。

 現在は3編成が高安区に、1編成が東花園区に所属している。前者は主に大阪線上本町~青山町間の各列車で、後者は奈良線・京都線・橿原線の他社局に直通しない各列車で、それぞれ他形式に混ざって充当される。

FC51(9301)

(FL51→)
FC51

FC52(9302)

(FL52→)
FC52

FC53(9303)

(FL53→)
FC53

FL54(9304)

FL54

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最終更新:2023/4/7

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