樽見鉄道ハイモ295形(617号)|FTN trainseat.net

樽見鉄道 ハイモ295形(617号)

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2008年春に廃線された三木鉄道では、ミキ300形を称する18m級の軽快気動車(LE-DC)が3両使用されていました。ちょうど第3セクター移行時に製造した初期の軽快気動車を置き換える需要もある頃で、ミキ300形も1両は保存するとして残りの2両は競売に掛けられました。落札したのは近隣の北条鉄道と岐阜県の樽見鉄道、何れも同形のLE-DCを走らせている路線で、何れも三木鉄道の廃線から1年が経過した2009年春、塗装もそのままにデビューしました。なお残る1両も結局はひたちなか海浜鉄道に譲渡され、これまたそのままの塗装でデビューしています。
このうち樽見鉄道では3両目のハイモ295形として、側窓下に地元ケーブルテレビの広告を入れて走っていました(左写真)が、2014年に同社の全面広告車(右写真)となり三木鉄道色は消滅。元の塗装を維持して異彩を放っていましたが、元から車両数が少ない樽見鉄道ですから1両ごとに何かしら異なっているのは今に始まったことではありません。これからご紹介する車内仕様は生え抜きの各車と大きく異なっていますが、特に分け隔てなく運用されているようです。


t617-車内全景

車内全景です。ボックスシートが並ぶ一般的な軽快気動車…なんですが、樽見鉄道ではこれが唯一のボックスシート車です。普段はボックスシート車でも十分な輸送量なのですが、4月に桜フィーバーがあることを鑑みるとロングシートにしたい気持ちも分かるというもの。因みにリンク先の写真の左の車両が今回ご紹介している617号です。
なお車内の写真は全て2010年撮影で、もしかすると現在とは状況が異なっているかもしれません。

t517-車端部1t517-車端部2

先頭部分です。排気管との兼ね合いか大垣方(左)と樽見方(右)では運転室背面窓の形状が異なっており、樽見方は運転室からの見通しがかなり悪そう。一方右側は格好の前面展望ポジションです。

t517-運賃表示機

運賃表示機はどうやら移籍時に取り換えたようです。

t617-天井

天井です。中央にカバー付きの蛍光灯、外側には空調吹き出し口、ボックスシート部には更に外側に所々中央と同様の照明が設けられています。外側の照明は補助的な役割かとは思いますが、それがあってもどうも薄暗い印象は否めません。

t517-床

床は茶系の単色。

t517-ドア

扉はステップ付き、幅は他社の同形車と同等の900mm程度と思われます。

t517-窓・カーテン

窓は開閉可能で下段上昇式。カーテンはプリーツカーテン、同時期に製造された他社の同形車では巻き上げ式としているものもありましたが、ここは事業者側によって何れか選ぶことが出来たのでしょうか。

t517-ボックス1t517-ボックス2

座席を見ていきましょう、まずはボックスシートから。同時期のLE-DCでよく見られる一般的な座席で、背・座ともバケットを意識した形状になっていますがいずれも微々たるもの。

t517-6人掛け

続いてロングシートをご覧いただきます。こちらは車内に2か所ある6人掛けで背・座とも4-2と区分されます。モケットは三木鉄道時代から赤系です。

t517-8人掛け

樽見方に向かって左側には8人掛けを設置。

t617-優先5人掛けst517-車いすスペース

大垣方の5人掛け席は優先席、モケットは「シルバーシート」の色合いです。その横の車椅子スペースは握り棒やベルトを設けているほか渡し板も常備します。

座席系

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