遠鉄1000形|FTN trainseat.net

遠鉄1000形

写真: ET1007

遠州鉄道では1958年から20年以上に亘って湘南顔の30形を投入しましたが、最後に冷房の搭載やカルダン駆動化された編成が登場したとはいえ基本的に吊り掛け駆動・自動空気ブレーキ(しかも一部は機器流用車)とあって高品質な車両が期待されていました。そんな中1983年に登場した1000形は、カルダン駆動化された30形最終増備車の足回りを踏襲しつつ直線基調で後退角を大きく取った斬新な前面が特徴、また同社初の3扉車となりました。前面形状は後に国鉄のジョイフルトレイン「ユーロライナー」にも取り入れられたとされ、登場から35年以上が経過しても尚色褪せない見事なデザインです。

1996年までに7編成が投入され、順次旧型車を置き換えていきました。1~2年に1編成のペースですので増備途上の変更があり、加えて後年の改造もありますから当初の仕様というのがよく分からなくなってしまいますが、今回は比較的後期に製造された車両の2019年ごろの様子をご覧いただきます。


ET10B-車内全景

まずは車内全景から。全体的に落ち着いた色合いで、各部パーツを見回しても登場当時の大手私鉄の新造車とも遜色の無い印象です。

ET10B-車端部

車端部です。隣車までよく見通せるキノコ型の貫通路は遠鉄の伝統で、30形最終増備車(51-61)は通常の広幅貫通路としたものの本形式で復活した格好です。

ET10B-乗務員室仕切

乗務員室仕切は窓を大きく取り客席からの眺望も優れています。仕切戸を幾分車掌台側に寄せた点が特徴ですが、車掌が頻繁に車内巡回を行いますので車掌台側に座った際には足元を気にしなければなりません。

ET10B-扉

扉です。片側2か所の分幅と立席スペースを広く取った30形とは異なり、片側3か所・幅1300mmで両脇の立席スペースもなくなっています。内側が金属地のままとしているのは本形式のみの特徴です。

ET10B-LED

扉上には千鳥配置でLED式の情報案内装置を設置。浜松を中心にネットワークを広げる遠鉄バスと共通品のようで、小さめながら上下二段表示で以前はニュースや天気予報も流れていました。

ET10B-LCD

増備が続く2000形に合わせ、近年になって情報案内装置を液晶式に交換する車両が出ています。しかも東海地方ではほとんど見られない二画面式…!左画面は主に次駅案内を、右画面では行先や所要時間のほか駅間では広告も流します。

ET10B-天井

天井は平天井で中央にラインデリアを、両脇に空調吹き出し口を設けています。吊革はどうやら当初から三角形だったようで、後年になって枕木方向にも増設しています。照明は近年LED式に交換されています。

ET10B-床

床はクリーム色単色。

ET10B-窓

スタイリッシュな前面に対し側窓は1984年当時でも幾分古めかしく見える二段窓を採用、しかも今なお上下段とも開閉可能のようです。カーテンは巻き上げ式でほぼ等間隔に4段階での調整が可能。

ET10B-10人掛けET10B-10人掛け2

ここからは座席、まずは扉間の10人掛けから。1人あたり幅は430mmと現在の感覚では幾分狭め、座面のバケット形状と一部車両に見られる背摺りの色分けで定員着席を促します。現在のモケットは紫色ですが、第1編成登場時はレンガ色だったとのことで現在とはまた違った印象だったことでしょう。袖仕切は国鉄201系から広まった袖板と握り棒を組み合わせたタイプですが、座席側にモケットを貼った点が特徴でしょうか。

ET10B-4人掛けET10B-4人掛け優先

車端部と乗務員室直後は共に4人掛け。優先席はモケットを灰色にしたほか戸袋にかなり大きなステッカーを貼っています。全線乗り通しても30分強と短めということもあり、幅の問題を除けば特段の不満はありません。

ET10B-車椅子スペース

西鹿島方の運転台直後には車椅子スペースを設置。座席を無くし握り棒を多く設置した程度です。


ET10B-運転台

運転台は2ハンドル式、市販品と思しきデジタル時計を常時搭載しているのが特徴です。

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