阪急7000系(初期車)
1979年に登場した7000系は、約10年に亘り阪急最多の210両が製造されました。10年あれば細かい部分が変わってくるものですが、今回は初期の車両、それも当初6連で建造されたグループをご紹介します。もちろん当初から8連と6連で車内仕様に差があったわけではありませんが更新の時期とメニューから差がついてしまったようで、特に2010年代に入ると6連に戻され中には神戸本線から今津北線に回されるなど明らかに辿っている道が異なっています。
そんな訳で内外とも比較的原型を保ったまま3編成が建造後40年程度を迎えた訳ですが、当初から8連だったグループが受けた大規模工事、更にその後のリニューアル工事に比べるとやはり見劣りは隠せません。一時今津北線に移ったグループは結局神戸本線に戻りましたが、2019年には1編成が「京とれいん 雅洛」に改造され現在は6連・8連各1編成が存在します。
まずは車内全景から。ちょっと前に製造されたごくごく普通の阪急電車という感じではありますが、新車や更新車が多い…どころか「ほとんど」になっている神戸線にあって、この内装を維持しているのは却って珍しい存在かも。
車端部です。貫通扉窓の天地寸法が大きくなっているのは明らかに後年の変更ですが、更新時の施工でしょうか。
乗務員室仕切です。6000系と全く変わりなく、大きめの仕切窓も同様です。このグループの車両は側小窓が無い仕様で建造されていますが、更新と同時かそれより前に改造で追設しています。
床は本来左の写真のように赤茶系単色ですが、一部はフットラインを意識したブロック調の柄のものに取り替えられています。編成ごと施工というわけでは無く、1編成に両者が混在している場合もあります。
天井です。左は7001F、右は7003Fですが4編成にして早くも仕様の変更があり、7003F以降はラインデリア付としたため天井の見付が異なります。
扉です。写真は3か所あるうち両端の扉、右が車端側で扉脇のスペースの大きさが異なっています。この辺りは形式が変わっても大して変わらない印象です。
窓はフリーストップ式の1段下降窓、日除けは伝統の鎧戸です。戸袋部まで座席があるのに対し荷棚は窓上のみですから、端の席を使う際は少し気を付けないといけません。
座席に入りましょう、まずは扉間の9人掛けです。特に傾斜の無い背摺りや一部化粧板仕上げの脚台など、特筆すべき点の無い一般的な阪急電車の座席といった趣、正直コメントに困るというか何というか…
車端部は5人掛け、各車神宝寄り車端の優先席は近年臙脂色のモケットに変更されています。元々乗客の衣服と擦れた跡が強く出るモケットではありますが、この優先席のモケットは白っぽく見えてしまうようです。
車椅子スペースは編成中4か所設置、大規模工事が始まる前の更新工事では数少ない目に付く変化点の一つです。その車椅子スペースは本当に場所を確保しただけの趣、座席は3人掛けとしています。
乗務員室直後は2人掛け、神宝方は優先席です。座り心地は従来通りソファのようなよく沈む感じ、1人当たり幅は場所によって420mm~450mmと一定しません。特に扉間などは乗客の多寡に応じ「なんとなく」使われている印象です。
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