能勢電鉄1700系|FTN trainseat.net

能勢電鉄1700系

写真: ns1753

阪急2000系としてのデビューから50年以上、能勢電鉄に移籍しても既に20年以上が経過している能勢電1700系です。ほぼ同時にデビューし先に能勢電にやってきた阪急2100系→1500系と同様に塗装を変更し前面行先幕を設置した一方、既に冷房は設置済み、1500系で交換していた台車はそのままと、比較的原形を保っていました。21世紀に入ってから阪急と同じマルーンに塗装変更、ここ数年も前照灯をLED化したりスカートを設置したりと手を加えつつ活躍を続けています。

近年は阪急から5100系を譲り受けており、1500系は既に全廃。1700系も3編成が廃車されていますが、残る編成はどうなるでしょう…


ns17-車内全景

車内全景です。緑色のモケットに木目調の化粧板は阪急時代そのままで、能勢電固有の仕様は細かく見ていかないと見つからないようです。

ns17-車端部1ns17-車端部2

車端部です。元々貫通扉が無かった阪急2000系ですが、現在は狭い幌を使用。一部には貫通路を設置するため右側のように綺麗に改造された箇所もありますが、そうで無い所はアダプタを外付けしたのか奥にもう1枚壁があるような格好になっています。
改造をしてまで幌を狭幅化し貫通扉を設置した理由は風の吹き抜けを嫌ってのことだそうで、3000系以降は当初から全車に貫通扉を設置しています。そういえば本形式に初めて乗車したのは3月のまだ寒い日、にも拘らず貫通扉は開け放たれており、図らずも貫通扉設置の理由を肌で体感することに…

ns17-乗務員室仕切

乗務員室との仕切りです。仕切りの窓は側窓と同じ大きさですので、前面展望が楽しめます。運転席側のガラスの上の方は色が違うように見えますが、遮光シールか何かでしょうか。

ns17-扉

扉は阪急初の両開き、周囲の立席スペースは少なめです。化粧板はピンポイントで張り替えられた部分があり、写真では左の戸袋部だけ色がしっかりしています。

ns17-窓

窓はフリーストップの一段下降式、日除けは鎧戸。外観では窓枠が銀色無塗装となっており、もちろん若干の変更はあったかと思いますが基本は約30年間変わらず推移しました。荷棚は窓上にしかありませんが、座席は扉の写真でも見て頂いた通り扉のすぐ横まで伸びています。

ns17-天井

天井は蛍光灯を両側に配置し、所々に吹き出し口を設けたスタイル。この形式は先に導入された1500系よりも先、つまり阪急時代に冷房改造を受けているので1500系に装備されているスイープファンはありません。

ns17-床2ns17-床

床は柄の無い赤茶色が基本ですが、近年は一部で阪急車と同様に中央部にブロックパターンの柄の入った床敷物への張り替えが行われています。1編成中に両者が混在している例があるのも阪急車同様です。

ns17-9人掛け

さて座席に入りましょう、まずは扉間の9人掛けから。仕切りはパイプのみ、緑色のモケットも手入れされており、状態が阪急車と大きく異なるということも無ければ、草臥れた様子もありません。

ns17-5人掛け

車端部は6人掛けを想定して作られたような寸法ですが、モケットの色の変わり方から見ると5人掛けとして使われているようです。

ns17-3人掛け

乗務員室直後は3人掛け。ソファのような掛け心地は健在、座席に限った話ではありませんが、大きな検査を阪急に委託していることもあってか経年車とはいえ全体的に綺麗に丁寧に使い続けられている印象です。


ns17-運転台

運転台はワンマン機器を積んだ影響か、何とも雑然としています。特に計器類の上に置かれた機器、前面の「ワンマン」表示が後付けしたこの機器を隠す格好になっているようです。ここまで車内を見てきた中で、唯一阪急時代と大きく姿を変えている箇所のような気もします。

座席系

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