JR東海キハ11形|FTN trainseat.net

JR東海 キハ11形

写真: DC11-204

1988年に登場したキハ11形は、鋼製18m級の「軽快気動車」サイズ。暖地向け0番台と寒冷地向け100番台を用意、キハ58系やキハ30系を置き換えるべく伊勢区と美濃太田区に配属されました。サイズは軽快気動車ながら、特急型キハ85と同等のエンジンを搭載。車体の軽量化も相まって国鉄形気動車とは比べ物にならないパワーを発揮します。
短距離区間用と割り切りトイレを設けませんでしたが、流石に高山線や紀勢線の奥の方までトイレ無しで乗り込むわけにもいかず、前者は白川口までの運用制限が、後者は1999年に登場したトイレ付きのキハ11形300番台を用いることで対処しています。またラッシュ時には4連以上の長編成で走る姿も見られ、軽快気動車とは何なのかを考えさせます。このほか東海交通事業所有の200番台も存在、大都会のローカル線城北線で活躍していました。

登場から25年、老朽化も進んでいることから2015年にはキハ40系と同時に置き換えが始まりました。代わりの車両は313系ベースのキハ25形で、JR東海の軽快気動車はキハ11のみで終了してしまうこととなります。ただ解体はされず、大半がミャンマーへ輸出、200番台は茨城県のひたちなか海浜鉄道に譲渡されました。


11-車内全景

車内全景です。第3セクターに多数導入された「軽快気動車」サイズですから、従来車に比べると3m近く短く、また幅も狭くなっています。白系の化粧板にピンクに近い座席モケットの組み合わせは211系5000番台や213系5000番台でも見られ、初期JR東海の標準ともいえる色遣いです。

11-車端部11-車端部

車端部です。運転室は半室、左右の違いは床から天井に伸びる煙突…もそうですが左は0番台、右は200番台(城北線)です。

11-扉

扉は850mmの片開き、城北線の200番台以外はステップがあります。キハ40系などとは異なり化粧板を貼っています。

11-天井

天井です。照明はカバー付きで中央に1列、両側が大きく傾斜しており空調吹き出し口は後述するスポットクーラーがメインです。

11-床

床は赤みがかったクリーム色とでも言いましょうか、色合いを座席モケットに近づけているように見えます。

11-窓

窓はボックスに1枚、大きな一段下降窓です。カーテンは巻き上げ式でストッパーは2か所です。

11-スポット空調

窓の上を見てみるとスポット空調の吹き出し口が。

11-ボックス

さてここからは座席に入ります。ボックスシートは1両6か所あります。座面は軽いバケット形状、1565mmと広めのボックスピッチも相まって比較的座りやすいボックスシートという印象です。黒いヘッドレストが目立ちますが、そういえば213系5000番台の補助座席にもこんな処理がされていました。

11-8人掛け

車体が小さく定員が少ない分、従来車に比べて目立つのがロングシートです。まずは運転室の後ろにある8人掛けをご覧いただきます。211系5000番台に似たバケットシートとしており、袖仕切りもパイプこそ無いものの同様の形状です。

11-10人掛け

10人掛けは4-2-4で分割されています。

11-5人掛け11-車いすスペース

5人掛けもありますが、これは車椅子スペース設置で改造されたもの。3人分の座席を撤去し設けられた車椅子スペースは、本当に場所を確保しただけと言った趣。車椅子スペースを後付けした同社の他の車両とは異なり暖房の類いも増設されていません(無くても十分暖かいかもしれないですが…)

11-運転台

運転台は全体を黒く塗っています。

座席系

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関連項目

編成別写真集>キハ11形

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