JR東日本E233系0番台|FTN trainseat.net

JR東日本 E233系0番台

写真: T18

1999年から投入されたE231系では首都圏各線の103系や113・115系を置き換えましたが、そうなると次は201系や205系あたり…と言うのは何となく察しがつくところ。その中でも古参の部類に入る201系が活躍していた中央快速線に、2006年に登場したのがE233系0番台です。特徴のひとつは信頼性の向上を図った機器類で、故障しても走行できるよう二重系化を推進しており電動車比率も10両のとき従来4M6Tだったものを6M4Tに、屋根に目を向けると故障に備えてパンタグラフを2台積んでいる車両があります。そしてもう一つの特徴は車内の刷新ですが、特にバリアフリー化やユニバーサルデザインを積極的に導入しています。

2008年までに201系を全て置き換え、現在は10連42編成と6連28編成、4連25編成が在籍しています。6連と4連の一部は青梅線や五日市線用ということで中央快速線には出てきません。


E2330-車内全景

車内全景です。209系以降の寒色系基調の車内から一変、全体に暖色を用いた明るい車内になりました。

E2330-車端部

車端部です。これまで一部にしか設置していなかった貫通扉は、全ての妻面に設置するよう変更されました。その貫通扉はガラス部分がE231系より大型化、銀色無塗装では無く色を付けています。それから消火器には蓋を設けました。写真は優先席区画ですので、化粧板はアイボリー、床の柄も変えています。またこの写真からは分かり辛いのですが、荷棚や吊革を通常部より下げています。

E2330-乗務員室仕切

乗務員室との仕切りです。基本レイアウトに大きな変更は無く、左側は万が一のための運転士脱出口、中央に窓と手摺り、右には出入扉を設けています。手前は立席スペースで、握り棒とヒーターを設けています。

E2330-扉

扉も随分変わりました。特に目立つのは化粧板を貼った点とスクエアな窓です。E233系からは扉にも帯を巻いて車体との一体感が生まれましたが、車内の側も周囲から浮かないようになりました。そしてこの形状の窓、他には京阪2000系列くらいしか思い浮かばないですね… 高尾以遠に入ることも考慮し、201系には無かった半自動扉ボタンを設置しています。その関係で両脇の握り棒の寸法が左右で異なっています。

E2330-LCD

情報案内表示器は液晶式になりました。E231系では山手線用500番台のみの言わば「特殊仕様」でしたが、E233系では近郊タイプの3000番台を除き全扉上に液晶2画面が標準装備に。右が旅客案内で左は広告やニュースなどを流します。縦横比は4:3ですが、以後の各番台は16:9になっており、今となっては古く見えてしまう感すらあります。

E2330-天井

天井です。中央にラインデリアがあるのですが写真には写っていませんね…なんでも冷房には空気清浄機の機能があるとのこと。吊革はE531系から採用された黒い特徴的な形状のもの。蛍光灯は例によってカバーなしです。

E2330-床

床は単色ながらも従来の灰色からベージュに変更。扉付近の滑り止めは黄色としています。

E2330-窓

窓は不均等に二分割されており、例によってカーテンはありません。写真奥の幅が広い方は開閉可能(下降式)で、半分くらいまで開くようです。注目すべきは荷棚で、お馴染みのパイプではなく板状のものを採用しています。どこの会社だったか頑なにパイプ式の荷棚を採用しなかった会社がありましたが、確かにあれだけの隙間があると物が落ちることも考えられ、その問題に対するJR東日本の回答なのかなあ、と思います。一方でレール方向のスリットこそあるものの、座席周りが暗くなってしまったり、乗客の視線から載せた荷物が目立たなくなって忘れ物が増えたりしそうな気もします。一長一短というところですかね…

E2330-7人掛け

座席を見ていきましょう。扉間は7人掛け、E231系がベースではありますが袖仕切やスタンションポールの形状変更が目につきます。座席形状も見た目は殆ど変わっていないのですが手が加えられており、特に座面は大きく改善されています。逆に背摺りはもうちょっと何とかならないのかなあ、と…

E2330-3人掛けE2330-3人掛け優先

車端部は3人掛け。優先席は背摺りが赤地に斜めライン、座面が灰色の共通デザインですが、スタンションポールを増設しているほか黄色の滑り止めを貼りつけています。車端部の壁に僅かな窪みが設けられた点も見逃せませんが、その効果は残念ながら「あっても無くても大差ないかなあ…」という程度。

E2330-車椅子スペース

先頭車には車椅子スペースを設置。握り棒とヒーター、非常通報装置が備わっています。

E2330-4人掛け

乗務員室を大きく取った関係で生まれた4人掛け、E231系では近郊型タイプのみの設置でしたがE233系では2000番台を除く各番台で見ることが出来ます。


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