E233系2000番台|FTN trainseat.net

JR東日本 E233系2000番台

写真: マト4

常磐緩行線では電機子チョッパ制御の203系が主力として活躍していましたが、そろそろ置き換え時期ということで2009年に登場したのがE233系2000番台です。地下鉄直通車だけあって裾絞りの無い車体は想定内にしても、シールドビームの前照灯を腰部に設けたスタイルは独特ですし、以前から同線で活躍する209系1000番台に合わせたのか幕板に帯を回さなかったのもE233系としては異端と言えましょう。

203系や1編成のみの試作車207系900番台を置き換えるべく2011年までに18編成を投入。しばらく209系1000番台と共存していましたが、2017年に1編成を追加すると2019年には209系1000番台を2編成とも中央快速線へと追いやりました。運用範囲は常磐緩行線取手~綾瀬と千代田線綾瀬~代々木上原でしたが、2017年から小田急への直通を開始。小田急線内の直通先は当初多摩線が主でしたが、小田急の複々線が完成した2018年からは多摩線への入線は消滅しています。2019年にはどういう運用のカラクリか10連に対応した北綾瀬にも顔を出すようになったそうで…


E23320-車内全景

車内全景です。他番台と見比べると裾絞りが無く狭めという印象が強まりますが、一方で配色は同系3000番台などと同様ですので既視感もあり…

E23320-車端部E23320-車端部2

車端部は写真2枚でご紹介。左は通常席・右は優先席の様子で、座席側の化粧板の色が違うことが分かります。それから優先席部は荷棚や吊革を50mm低くしているらしいのですが、この写真ではどうもよく分かりません。

E23320-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。裾絞りの無い断面はここが一番よく分かるのではないでしょうか、配置は同様ながら他番台にある両脇の余裕を削ったような構成です。もう一つ相違点としては仕切戸が他番台より幅広になっていることで、これは正面貫通扉からの脱出を想定したものと思われます。

E23320-扉

扉は内張があるのと角のある窓が特徴です。また本番台独自の特徴として(詳細は後述しますが)扉間寸法が他より狭いため握り棒と袖仕切の隙間が小さくなっています。

E23320-LCD1E23320-LCD

情報案内表示器は液晶式、従来のE233系とは異なる体裁で表示されます。当初は左写真のように向かって左側の電子広告画面が省略されていましたが、2014年度から翌年度にかけ全編成に追加されたとのこと。

E23320-天井

天井です。中央はラインデリアが所々設置されており、空調吹き出し口、蛍光灯と続きます。黒い吊革もすっかり定着しました。

E23320-床

床は優先席部や扉付近を除いてベージュ単色、座席モケットとの色の相性は微妙な感じ。

E23320-窓

窓は不等2分割で広い方が下降式、ここまでは他番台と同じですが実は狭い方の窓(固定式)が他番台より狭幅とされています。これは扉間寸法を地下鉄車に合わせたためで、私鉄の一般的な20m級4扉車と同一寸法です。都営新宿線でそっくりな車両が出てきたのも、他のJR車とは異なり寸法的な問題が解消されている(私鉄側に合わせてある)からと言うことになりましょうか。

E23320-7人掛け

座席を見ていきましょう。扉間は7人掛け、常磐緩行線では209系1000番台と同様に濃い青色のモケットを用いています。本番台の特徴は扉間が全て7人掛けと言う点、これも直通先の地下鉄千代田線など一般的な20m級4扉車に合わせた格好です。

E23320-3人掛けE23320-3人掛け優先

車端部は3人掛け、優先席は背摺りが赤の斜めストライプ、座面が灰色のお馴染みのモケット。車体幅との兼ね合いか妻部の肩逃しは枕木方向の寸法が縮小されており、また座席と妻部消火器の位置関係も他番台とは異なっています。座り心地は他番台と同様、少なくとも209系1000番台よりは良いものです。

E23320-車椅子スペース

他番台では先頭車に設けている車椅子スペースですが、本番台はこれも地下鉄車に合わせ2号車と9号車に設置。設備は他番台と同様です。


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