JR東日本 E233系5000番台

写真: ケヨ511

201系や205系など国鉄末期~JR初期の車両を置き換えるべく登場したE233系、2007年に登場した京浜東北線向け1000番代の投入が一段落する2009年度には常磐緩行線向け2000番代・京葉線向け5000番代の2種が登場しました。地下鉄直通に対応し私鉄電車準拠の寸法とした2000番代に対し、今回ご紹介する5000番代は赤い帯が目立つものの0番代をベースとした比較的平凡な通勤タイプです。
特徴としては原則10両固定としつつ201系が受け持つ分割併合運用を継承するための6連+4連の分割編成も製造、日に1往復しかない運用だそうでそれぞれの単独運用も無いようですが置き換えついでに廃止しない辺りは何とも律義です。

増備は先行して登場していた2000番代より優先され、2011年度上半期までに10連20編成と前述の分割編成(6連+4連)4編成を一挙に投入、京葉線の201系と205系を一掃したほか試作車E331系(存在を半ば忘れていました)も事実上置き換えました。現在は京葉線のほか外房線勝浦まで・内房線上総湊まで・東金線にも足を伸ばします。間合い運用の類と言え千葉に足を延ばすのは少々意外です。


E23350-車内全景

車内全景です。広幅車体に濃淡青系のモケットと茶系の床の組み合わせ、液晶式の情報案内装置はごく標準的な構成で、ともすれば没個性的にも見えてしまいますが、よくよく考えるとこの組み合わせは意外にも本番代のみ。ただそれにしてもとの感も捨てきれず、E331系の緑系モケット(E231系500番代と同じ)という選択肢は無かったかなあ、などと思ってしまいます。

E23350-車端部1E23350-車端部2

車端部です。優先席部は座席モケットや吊革などは勿論のこと、化粧板や床まで周囲と違えて区別しています。

E23350-乗務員室仕切

乗務員室仕切は左から運転士脱出口・窓・仕切戸とお馴染みの構成。

E23350-扉

扉です。化粧板張りは本形式の標準仕様ですが、歴史の浅い京葉線ですから同線用の通勤型はほぼ全てステンレス地の扉だったはずで、同線用103系に「塗りドア」が存在したかが気になってきました。暇なときに車歴表と編成表を合体させたようなものを作っていますが永久に終わりそうにありません。なお冒頭に本番代は0番代準拠と記しましたが、流石に半自動扉用押釦は設置していません。

E23350-LCD

情報案内表示器は液晶式、広告画面を含め全扉上に設置されています。右側の旅客案内画面は2000番代と同様の表示形式としたほか、広告内容の更新は本番代からWiMAX通信を用いて行います。

E23350-天井

天井はごく一般的な構成、黒い吊革もお馴染みになりつつあるでしょうか。

E23350-床

床はベージュ色。E233系の標準ですが青系モケットとの取り合わせは微妙…

E23350-窓

窓は不等2分割で広い方が下降式。カーテンはありませんがほぼ全線高架で陽を遮るものが少ない京葉線ではちょっと…

E23350-7人掛け

ここからは座席を見て行きます、まずは扉間の7人掛けから。E231系等と同じ濃淡青系のモケットに前端を斜めにした大型袖仕切などお馴染みの構成、正直これだけでは後ろに写り込んだ電車が無ければ3000番代と区別できません。置き換え対象車が201・205系ですから、1人あたり幅の460mmは従来比25mm程度拡大した格好になります。

E23350-3人掛けE23350-3人掛け優先2

車端部は3人掛け。右写真は優先席、お馴染みの赤系の背摺りと灰色の座面としています。
赤がラインカラーの京葉線ですから他線のように通常席もラインカラーに合わせた色にすれば…と思った管理人ですが、全社共通デザインとしているこの優先席との兼ね合いでそうは行かなさそう。モケットを違えての誤乗防止をするとすれば武蔵野線側を変えるしかないということでしょうが、本番代登場時の205系はともかく現在のE231系は全く同じもの…

E23350-車椅子スペース

先頭車には車椅子スペースを設置。握り棒とヒーター、非常通報装置が備えます。撮影は2017年と本項作成時点で既に7年程度経過してしまっており、この写真に限らずもしかすると現状とは異なるかもしれません。

E23350-4人掛け

先頭車先頭寄り扉間は乗務員室を大きく取った関係から4人掛けとしています。他の通勤路線であれば7人掛けと3人掛け以外の登場は久々…となりそうなところ、こと京葉線に限っては連接通勤車E331系が物凄い配置でしたからこの配置共々存在が霞みそうです。


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最終更新:2024/3/2

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