JR西日本103系(延命N40施工車)|FTN trainseat.net

JR西日本 103系(延命N40施工車)

写真: NS413(263)

1963年に登場した103系は、国鉄が分割民営化した1987年以降も通勤輸送の主力として活躍していました。国鉄時代から特別保全工事やリフレッシュ工事などと称した工事を実施しJR化後も続けてきましたが、今回はその流れでは最終形態にあたる延命N40工事車をご紹介します。名称の通り製造後40年程度の使用を想定した改造で、窓枠や雨樋それに扉など傷みやすい箇所の交換などを実施しています。外観では窓サッシが黒いのが特徴のようですが… 1996年以降は比較的新しい車両に対し内外装とも大規模な改造を行う体質改善工事に移行しており、「N40」を受けた車両は割と古い車両と言うことになるのですが…

大阪環状線や阪和線から103系が撤退し、比較的古い車両を体質改善車で置き換えるようなことも行わなかった結果、経年車の多い奈良線用4連が残ってしまう形になりました。数こそ随分減ったものの、平成から令和になっても京都と奈良の間を走ります。


103N40-車内全景

まずは車内全景から。化粧板や床材の変更で明るい車内にはなりましたが、基本構成やパーツは変わらないため経年を感じるのは致し方ないところ。

103N40-車端部

車端部です。妻窓は閉鎖、貫通扉は化粧板張りとし窓も幾分大きめとしています。ところで消火器はどこに行ったんでしょう…

103N40-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。改造前から大きな変更は無いかと思いますが、当サイトで紹介済みの体質改善車(高運転台)と比べると低運転台車ですので窓が比較的大きめ。化粧板はここも白系ですが、仕切戸のみ微妙に赤みがかっているのが目立ちます。なお体質改善車では妻面の化粧板を濃いめの茶系としているだけに、ここが白いのは却って新鮮な感すらあります。

103N40-天井

天井は従来並み、照明はカバー無しで扇風機も引き続き設置しています。

103N40-床

床はベージュ系一色。

103N40-扉

扉は交換されたようですが従来通り無塗装、ここはごく僅かな例外を除き一貫しています。

103N40-窓

窓は窓枠ごと交換され、上段下降・下段固定式とされています。中桟が黒いのはN40車特有です。カーテンは巻き上げ式、3段階で調整できます。

103N40-7人掛け103N40-7人掛け優先

座席に入ります。扉間は7人掛けです。座席は従来品を再用しているようで、袖仕切も含め昔の面影を十分に残しています。通常席は国鉄時代に比べ幾分明るい青系のモケット、左写真奥の座面のように随分色が落ちてしまっている(?)ものも散見されます。一方優先席はピクトグラムを散りばめたものですが、写真は近年標準となった地色が緑色のもの。

103N40-3人掛け103N40-3人掛け優先

車端部は3人掛け、妻面は幾分余裕のある造りになっており消火器を収納する窪みも設けられています。1人当たり幅は430mm強と言ったところ、今となっては狭い部類に入りましょうか。


103系運転台1s

最後に運転台、時代の移り変わりに応じ随時機器を追設しているようですが大きな変化はありません。

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