JR西日本 105系0番台(30N・広島地区)|FTN trainseat.net

JR西日本 105系0番台(30N・広島地区)

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旧型国電の置き換えは幹線や大都市圏などから順次進み、1970年代の終わりには殆どが新性能電車になっていました。ところが地方の電化路線に目を向けると、未だ旧型国電が数多く残存。電動車のユニットなどと言う概念が無い旧型国電は、MT比1:1の2連など短編成で比較的自由に組成され運用されていました。そのような路線の近代化を進めるべく1981年に登場したのが、今回紹介する105系0番台です。最大の特徴は電動車1両に機器を集約した1M方式を採用したことで、これにより旧型国電のように自由で効率的な編成を組むことができるようになりました。0番台は岡山地区の福塩線や山口地区の宇部線・小野田線に投入されたほか、転属で可部線にも投入され旧型国電をほぼ一掃しています。

現在は前述の路線に加え呉線や紀勢線でも使用されています。0番台は全車が体質改善30N工事を受けましたが、103系や113・115系の体質改善40N工事施工車と同様に窓の取り換えや雨樋の変更を実施しており、特に側面は近代的な雰囲気になっています。所属区により若干の相違がありますが、今回は広島運転所のワンマン対応車の様子をご覧いただきます。


105-車内全景

車内全景です。3扉・ロングシートの基本構成はそのまま、各部をリニューアルしています。

105-車端部

上り方先頭車であるクモハ105の車端部です。向かって右側には妻窓が、反対側には配電盤を設けています。貫通扉は取り替えられ、大型の取っ手に天地寸法の大きな窓が特徴です。

105-車端部2

下り方先頭車にはトイレが設置されましたが、トイレの向かいの座席は存置されています。貫通扉のガラスの下半分には、衝突を防止するためか何なのか帯が入っています。

105-トイレ

トイレは元々設置されておらず、2005年ごろから洋式のものが設置されました。和歌山地区のグループとは異なり車椅子には対応しておらず、入り口には段差があります。車椅子対応では無いのでサイズも小型、戸袋部は立席スペースになっています。

105-乗務員室仕切

乗務員室の仕切りです。ワンマン化により座席は撤去、運賃箱は柵やパイプでガードされています。取材は可部線で行いましたが、これは呉線の三原~呉間向けの設備です。

105-天井

天井です。蛍光灯はカバーなし、冷房は体質改善工事の折に増強されています。吹き出し口は逆台形、広告に隠れてしまいましたが扇風機を併用しています。

105-床

床は茶系の単色塗り。

105-扉

扉は無塗装。半自動扉を装備しており、右側に押しボタンを設置しています。

105-窓

窓とカーテンです。戸袋窓はそのままですがカーテンの留め具が増設されています。30N工事と言うと103系や113・115系のように内装中心のリニューアルを思い浮かべますが、105系では窓枠ごと交換、カーテンも軽く上下できます。

105-10人掛け105-10人掛け優先

座席に入ります。扉間は3-4-3に分割された10人掛けのロングシートです。上り方先頭車の先頭寄り3人分は優先席となっており、茶色の地にピクトグラムを散りばめたモケットとしています。

105-5人掛け105-5人掛け優先

車端部は5人掛けで、車端側には肘掛として使えそうな高さの機器箱が設けられています。袖仕切りは今まで通りのパイプ製です。

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