京阪2400系

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1969年に登場した2400系は、京阪のみならず関西私鉄初の新製冷房車として登場しました。車体は2200系と同様の卵型車体で大きく変わりませんが、屋根上にずらりと並ぶ冷房装置が何よりも特徴です。また足回りは7両固定編成を前提として電動車を中間にまとめた構成にしました。翌年までに6編成が製造され、急行を中心に冷房付を生かして夏季には臨時特急にも充当されました。
1988年からは車体改修工事を実施、窓を大きく取り方向幕を内包した貫通扉と交換された標識灯・尾灯によってイメージチェンジ。足回りは制御装置を界磁添加励磁制御に変更することで回生ブレーキを使用できるようになりました。

2008年からの新塗装化などを経て製造から50年経過時点でも全車健在でしたが、2021年に1編成が廃車。現在は5編成が主に急行以下の各種別で活躍しています。


24-車内全景

車内全景です。6000系以前の京阪一般車はモケットから床までグリーングリーンなイメージですが、本形式では車体改修工事に伴い化粧板と床の色を6000系並みの配色としてイメージチェンジを図っています。もっとも構成自体は更新前と大きく変わっていません。

24-車端部

車端部です。写真の向かって左側(戸袋で無い側)の窓は元々側面と同様の2段窓でしたが、車体改修工事で嵌め殺しの1枚窓に交換されたようです。製造時は貫通路上に大きな換気扇を設けていましたが、車体改修工事に伴い撤去されました。

24-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。7両固定編成が前提の本形式ではありますが、仕切構造自体は通り抜けを考慮していた2200系などと変わりません。

24-天井

天井は中央にラインデリア、両脇に空調吹き出し口、その外側にカバー付き照明を設置。車体改修工事で天井周りも弄っているようで、製造時の写真を見ると現在の2600系30番代に近い構成になっています。

24-床

床は前述の通り車体改修工事で6000系と同様の茶色に変更されています。但し一部編成・一部車両に限っては従来通り緑色のままのようです。

24-扉

扉は幅1300mmの両開き、戸袋部には座席を設けず可能な限り立席スペースを広く取っています。この立席スペースの広さが買われ、予備の無い5000系の代走には本形式が優先して充てられていたとのこと。

24-窓

窓は2段式で上段は現在も開閉可能。カーテンはワイヤを用いたフリーストップ式です。

24-6人掛け

座席を見て行きましょう、まずは扉間の7人掛けロングシートから。2200系の増備途上で立席スペースを確保するため座席を短縮するようになり、本形式でもそれを踏襲しています。1人当たり幅は415mm弱と今となってはかなり狭め。

24-4人掛け

車端部は5人掛け。背摺りと座面の間には孔の空いた金属板が嵌め込まれており、冬場には暖房の温風がここからも吹き出してきます。袖仕切は背摺り・座面の断面を袖板で隠し、別途仕切パイプを設けた2000系以降同社標準のスタイル。

24-4人掛け優先24-4人掛け優先2

各車大阪方には優先席を設定、撮影が過渡期だったようで編成中に2種類存在していました。左は旧タイプで、背摺りはピクトグラム入りのオレンジ色モケットを使用する一方で座面は通常席と同様の緑色です。一方右の新タイプは背摺り・座面ともオレンジ色のモケットを使用し目立つようになりましたが、ピクトグラムは無くなっています。

24-2人掛け24-2人掛け優先

乗務員室直後は2人掛け、ここだけは1人当たり幅が500mm弱と広めの模様。前面展望にも適した区画ですが、近年車掌台側に機器が追設されたようで若干見通しが悪くなってしまいました。


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[関連項目]編成別写真集>2400系

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