京王9000系(8連)|FTN trainseat.net

京王9000系(8両編成)

写真: ko9706

都営新宿線直通車の6000系が初期車登場から30年を迎えようとしていた2000年、それに代わる次世代車として登場したのが9000系です。車体は日車式ブロック工法を採用したため頑なに設けていた戸袋窓は姿を消し外板もビードレスと近代的な装い、鋼製とした前面は8000系に続いてスカートを含めクリーム地としています。地下鉄直通に対応するため、また6000系・7000系の2連と併結し貫通10連を構成することも想定して前面貫通式としています。

2004年までに8連8編成を製造し、6000系を置き換えました。ただ想定していた都営新宿線への直通は新宿線側の設備の問題から本グループではお預け、問題が解消された後に登場した10連の30番台がその役割を果たしています。特急や準特急は基本的に10連での運行となるため、8連の本グループは主に急行以下の各種別に充当されます。


ko90A-車内全景

まずは車内全景から。8000系は登場時期の割に前時代的な印象を持ってしまう内装でしたが、本形式は標準車体を採用した影響もあるでしょうが新造時の流行を一通り取り入れている印象です。

ko90A-車端部1ko90A-車端部2

妻窓付きの車端部は灰色・木目調の化粧板を使用しアクセントとしています。貫通扉は2両に1か所片側のみと最小限の設置、渡り板は黄色に塗って注意を促します。

ko90A-乗務員室仕切

乗務員室仕切も灰色系柄入りの化粧板を使用。本形式に限った話ではありませんが、仕切に手摺の類が全く無いんですね…

ko90A-扉

扉は8000系に続き化粧板仕上げ、角ばった窓は京王標準ですが9000系では前期車だけ。

ko90A-LED

情報案内表示器はLED式を千鳥配置。文字の大きさはそこそこ、全角10文字を表示できるようで「府中競馬正門前」も問題ありません。

ko90A-天井

天井はFRPの一体成型品を使用しており、枕木方向に模様が入っています。混雑路線とあって吊革は枕木方向にも多数並んでいます。

ko90A-床

床は中央をクリーム、両脇を茶色とメリハリのついたフットライン入り。

ko90A-窓

窓は扉間2枚・車端1枚で、すべての車端と扉間の一部(写真は奥の窓)が下降式となっています。カーテンは巻き上げ式で2段階で調整可能です。

ko90A-7人掛け

座席を見ていきましょう、扉間は7人掛けです。背摺り・座面ともバケット形状がはっきり出ており、座面は薄め・硬めな仕上がり。大型袖仕切は名鉄や京成など日本車輌が関わった車両で見られる形状ですが、枕木方向にも握り棒が伸びている点が特徴。そういえば京王は8000系までパイプ式を堅持していましたから、並行する中央線の201系などでお馴染みのパイプと袖板の組み合わせは結局採用されなかった格好です。

ko90A-4人掛け優先

車端部は4人掛け、全て優先席で青系のモケットを使用します。4人掛けの車端部というのは京王標準ではありますが20m級4扉車では比較的珍しい印象、1人あたり幅は扉間・車端とも450mmを確保しています。

ko90A-車椅子スペース

車椅子スペースは2・7号車に設置。握り棒と非常通報装置を設置しますが必要最小限と言った印象。


ko90A-運転台

運転台は両手ワンハンドル式。従来車に比べ運転台を200mm高い位置に設けたほか、写真の八王子方は貫通路を構成できるよう運転台横に仕切を設けています。

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