近鉄12200系(B更新・前期施工車)|FTN trainseat.net

近鉄12200系(B更新・前期施工車)

写真: NS47(12247)

近鉄特急といえばこの顔、という方も多いかもしれません。12000系「スナックカー」を改良して1969年に登場、56編成168両の一大勢力にまでなった12200系です。特徴は軽食を提供する「スナックコーナー」の設置でしたが、これは案外利用者が少なく20編成で打ち止め。21編成目からはスナックコーナーを省略し、31編成目以降は中間車を組み込むなど変更が重ねられました。
1985年からは更新工事が始まりましたが、何分これだけの大所帯となると工事にも時間が掛かります。当初は化粧板やモケットなどを12410系に合わせただけだったところ、デッキを設け、更には21000系並みに改良された車両まで登場しました。1998年からは、21000系並みに改良されたグループに対して2度目の更新を実施しています。一方で2度目の更新の対象にならなかった車両は2000年から廃車が開始され、既にスナックコーナー付のグループは全廃されています。また貸切列車用として転用された車両も存在しています。

実は2度目の更新も時間が掛かった結果、大きく分けて2つの仕様が生まれています。今回は1998年から2002年にかけて更新された車両の様子を紹介します。


 120-車内全景

まずは車内全景から。2度目の更新を受けたとはいえ、今までと大きく変わっていないように見えるのは良いのか悪いのか…

120-デッキ仕切

デッキとの仕切りは模様の入ったものになっています。扉は取っ手を握ると自動で開く仕組みで、天地寸法の大きな細長い窓を中央に設けています。左側にはLED式の号車表示機を設置していますが、B更新の時期を考えると情報案内装置も欲しかったところ。

120-天井

天井は1度目の更新の際に、21000系に合わせた仕様に改造されています。クーラーごとに吹き出し口を設置、照明は間接照明とされました。間接照明化による照度の低下は荷棚の補助照明が補っていますが、これが連続で設置されているのはあまり見かけないような気がします。

120-床

床は通路・座席部を分けない石目模様のものに変更されています。

120-窓

窓は基本的に2席で1枚、カーテンは落ち着いた色のものを用いています。

120-座席120-座席展開

座席ですが、2度目の更新を受けても座席は交換されませんでした。他形式との差を考えるとそろそろ中央肘掛は欲しかったですし、22600系が出てきたあたりからは急激に古さが際立ってきたような感もあります。

120-座席背後

座席背面には網ポケットを設置。脚台は穴をあけて足を伸ばせるような設計になっています。


120-扉

扉は特急車伝統の折戸。内側に開くので、床を黄色くして注意喚起しています。照明は電球色のスポットライトです。

120-洗面台

洗面所はトイレに近い扉横に設置。座席を多くしようとするとこうするしか無いようで、この系列の特徴でもあります。

120-トイレ1120-トイレ2

トイレは和式・洋式の両方が設置されています。かつては窓が設置されていましたが、更新の際に塞がれています。

120-荷物置場

一部車両はデッキ設置時に大荷物の際に重宝しそうな荷物置場を設けています。デッキの外にあるのがちょっと不安ということと、何より「一部車両」にしか設置されていないので運も必要になってくるのが難しいところではあります。

120-デッキ_ゴミ箱

ゴミ箱はデッキにあります。

座席系

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