万葉線MLRV1000形|FTN trainseat.net

万葉線 MLRV1000形

写真: MLRV1005

高岡を起点に射水市の越ノ潟に向かう万葉線は2002年に加越能鉄道から引き継がれ第3セクター化された路線ですが、継承された車両が全て1960年代製で老朽化が進行しているうえ非冷房車という有様。このため新造車の投入を決定、2004年に登場したのがMLRV1000形です。海外技術を用いた新潟トランシス製の超低床車で、鮮やかな赤色が目立つ車体は2002年登場の岡山電軌9200形をベースに前面部の意匠変更や側扉の削減を行ったものです。機構面では電気式の戸閉機構やバネ・油圧式の制動装置の採用により空気を用いる機器が全く無い点が特徴です。なお「AI-TRAM」の愛称がありますが、後年富山市の路面電車に続々登場した超低床車とは異なり車体への表記はありません。

2004年に2編成が登場しましたが、脱線事故が頻発し運行停止となるなど多難な幕開け。増備も当初計画より遅れ、2009年までに6編成が製造され万葉線の主力となりました。2012年からは高岡市が漫画家である藤子・F・不二雄氏の出身地と言う縁から、本形式の1編成を「ドラえもんトラム」としてラッピングし人気を博しています。それはそうと近年も何度か脱線しているようなんですが、大丈夫でしょうか…


MLRV1000-車内全景

車内全景です。設計上車輪位置に合わせて座席を配置するしか無いため、クロスシート主体のレイアウトとなっています。白系の壁・天井に暗い青灰色の座席、電球色に近い照明と落ち着いた雰囲気に仕上がっています。なお今回ご紹介するのは後期に製造された3編成で、前期の3編成は鶯色のモケットを用いておりまた違った印象です。

MLRV1000-乗務員室仕切

運転台仕切です。運転台は意外に高い位置にあり、座席配置の関係もあって前面展望を楽しむのは旧型車の方が適しているかもしれません。仕切には各種案内が貼られていますが、中央下部の黄色い張り紙は休日の車内放送を沿線出身の落語家である立川志の輔氏が行うことを知らせるもの。沿線の観光案内の役割も担っており中々印象的ですが、そういえば過去数度の乗車が全て休日でしたので通常の放送を聞いたことがありませんね…

MLRV1000-運賃箱MLRV1000-LCD

デ7070形は古風な運賃箱と両替機を未だに用いていますが、流石に本形式は両替機一体型の運賃箱を使用。運賃表は液晶式。

MLRV1000-車端部

連結面という印象が乏しい車端部ですが、左右とも壁が内側に張り出しており恐らく機器が収納されているものと思われます。幅広貫通路や通常の床と大きく変わらない渡り板の採用により、2車体を一体に見せる工夫がなされています。

MLRV1000-扉出口MLRV1000-扉入口

ガラス張りの扉は幅1250mmの両開き式プラグドア。左写真の出口扉と右写真の入口扉では床高さが微妙に異なっており、床が若干高い入口扉付近は扉から通路に向けての傾斜があります。

MLRV1000-天井

天井です。照明は電球色で、蛍光灯のほか扉付近に補助的なスポットライトも設けています。吊革はスタンションポールを支柱にするような形でレール方向にパイプを走らせ、そこから吊り下げる格好としています。なお天井の構成は割と自由にアレンジできるようで、先行する岡山電軌9200形とも富山市内を走る富山地鉄の同系車とも異なる見付です。

MLRV1000-床

床は両端の扉付近が一番低くなっているため通路に若干の傾斜があります。クロスシート部は一段高くなっており、注意を促すべく黄色い縁材を用いています。

MLRV1000-窓1MLRV1000-窓2

窓は全て固定式、高さ1150mm程度あるという大きな窓が特徴です。クロスシート部はフリーストップカーテンを設ける一方、ロングシート部は行先表示機との兼ね合いか後付け感漂う横引き式カーテンを設置しています。この横引きカーテン、その辺のホームセンターで買ってきて付けたのでは無いかと思ってしまうほど鉄道車両用らしさがありません。

MLRV1000-2人掛けMLRV1000-2人掛けロング

座席を見ていきましょう、まずは2人掛けから。短距離路線の岡山電軌9200形では背摺り・座面の区切りを敢えて曖昧にして「何となく」でも腰掛けることが出来る部分を多く取っていましたが、比較的長距離・長時間走行する万葉線では着座区分を示した座席を採用しています。とはいえ1人当たり幅は400mm程度、更に窓側の足元には機器(暖房でしょうか)を設けたため結構窮屈な印象です。

MLRV1000-1.5人掛け

反対側の座席は車体幅の関係もあって1.5人掛けとでも言うべき微妙な寸法、2人掛けとは異なり1人当たりの幅も明確化していません。乗り通すと50分程度掛かる路線ですが、座席は薄めで短距離利用を前提とした感があります。

MLRV1000-車椅子スペース

運転台直後の向かって右側には車椅子スペースを設置。固定金具等は特にありませんが、車椅子利用者が使いやすい位置・高さに降車ボタンを設置しています。

MLRV1000-補助座席2MLRV1000-補助座席2展開

着席定員を稼ぐべく車椅子スペース直後には2人掛けの補助座席を設置。

MLRV1000-補助座席1MLRV1000-補助座席1展開

更に運転台仕切にも補助席を設置し着席定員を確保しています。


MLRV1000-運転台

運転台は多くのボタンが並んだ日本の車両では見かけない構成。左右に設けられたモニタは車外確認用カメラの映像を表示するもの。

座席系

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