名鉄1000系「パノラマsuper」|FTN trainseat.net

名鉄1000系「パノラマsuper」

10021013

 

1988年、7000系「白帯車」に代わる本格的な特急車両として登場したのがこの1000系です。座席はリクライニングシート、デッキや便洗面所を設けるなど、従来の「白帯車」とは比べ物にならないほど高いサービスレベルとなりました。またパノラマの思想も引き継ぎ、8800系「パノラマDX」に続いて運転室を1階・展望席が2階という形態になっています。全車指定席の4両編成で登場しましたが、1991年には編成を分割して1200系を連結した一部特別車編成が誕生、本線特急は一部特別車が主になりました。また7500系の機器を流用し当初から一部特別車で製造された1030・1230系も登場しています。

しかし2006年には特急営業政策を再度変更、「ミュースカイ以外の全特急を一部特別車にする」という発表があり、登場時からの形態である全車特別車編成はお役御免に。全車特別車編成は2008年12月26日をもって定期運用から退き、床下機器は5000系通勤車に譲られました。現在は一部特別車編成が本線や犬山・河和線を中心に活躍しています。

 

※この先全車特別車編成・一部特別車編成をごちゃ混ぜで紹介しています。


00車内全景ss00車内全景zs

車内全景です。2枚画像がありますが、左が一部特別車編成、右が全車特別車編成です。基本的な部分は変わりませんが、壁や床、仕切戸のガラスなどに違いがあることが分かります。

00LED表示機00号車案内

名鉄電車の車内情報案内装置の始まりは1000系です。当初から設置されていたのですが、出っ張っていて後付け感すら漂います。またこれとは別に設備案内・号車案内装置もあります。なおステッカーで隠された部分が見えますが、恐らく撤去された「公衆電話」だと思われます。この辺りに関しては1991年の1200系で設置された両者が一体となったタイプが通勤車にも広まり標準となったため、ゴチャゴチャした印象です。

00棚

荷物棚は大きな窓の1区切りとなる部分ごとに分割された、珍しいタイプのものです。一部を半透明にして荷物の有無を確認できるようになっています。

00天井s

天井です。照明はカバー付き、ラインフロー式としているためすっきりとしています。なお1200・1800系も同じような構成です。

00床柄

一部特別車編成に限って床に絨毯が敷いてあります。全車特別車編成にはないもので、一部特別車に改造するとき変更したのかもしれません。

00座席s00向かい合わせs

座席です。まずは普通のフロアの座席から。どこでも見たことがない独特のスタイル、何だか頭でっかちな感じです。肘掛は先端を除きモケットを貼っています。右側は座席を向かい合わせにした様子。撮影時点では各座席にゴミ箱が設置されていましたが、後に撤去されています。

00網棚

座席の背面はバックシェルで固められた背面になっています。網袋はペットボトル程度なら入れることができます。

00枕

座席の頭の部分がゴツゴツしているように思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、実は下に枕が備えられています。試乗会の写真をある本で見ましたが、確かにリネンはかけられず枕の状態で走っています。どのような経緯を辿ったかは不明ですが、現在ではヘッドレストカバーをつけています。

00フットレストバー

先ほどのフットレストバーです。

001人掛け

出入口付近には1人掛け席が設けられています。2000・2200系などとは異なり車いす対応という訳ではありません。

00車端テーブル

車端部の席ではテーブルが使えなくなってしまうため独立したテーブルが設置されています。


00展望室全景s00展望席後ろからs

続いて展望室を見ていきましょう。とにかく窓が大きいこの空間、座席は5列並んでいます。この部分だけはデッキとの仕切がありません。

00展望天井s

天井は通路部分を高くして少しでも圧迫感が無いよう配慮しています。

00展望展開s00展望枕上s

展望席の座席は展望を考慮しバックレストが低いものとなっています。座席にはセンターアームレストがなく、リクライニングも浅め。バックレストが低い点については「ヘッドレスト回転による上昇」という、ちょっと変わったギミックを備えています。

00展望後列展開

展望最後列はノーマルフロアと同等の座席を設置しています。ただしこちらもセンターアームレストはありません。

00展望机s

最前列は固定式のテーブルとフットレストバーがあります。なおその先の大きなテーブルみたいな場所の下には運転室があります。


最後にデッキにあるものなどをご覧いただきます。

00洗面台00エアータオル

洗面所は枕木方向に設置されています。水は自動で出ます。またエアータオルも設置されています。いずれも1988年当時としては先進的だったのではないかと思います。

00トイレ1

トイレは和式のものが設置されています。右端の見えるものは手洗いです。

00ドア

扉は内開き式で、車内側に折りたたまれるのでデッキにいる時はドアから離れなくてはなりません。

00荷物置き場_2

2005年開港した中部国際空港へのアクセス特急のうち、豊橋から金山を経由し空港に行く系統に投入するため、電話や自動販売機があったスペースに荷物置き場が設置されました。ただしデッキにあるので乗客の目が届かず、防犯面では若干不安な面もあります。でも、改造して作ったんですからね…どっかのAE系のように空港アクセスを目的として登場したわけでもないので。

00鏡

通勤車にも鏡がある名鉄電車、特急車にも当然のように鏡が設置されていますが少し高めな気がします。下の部分は広報誌でも入れるためのスペースでしょうか。

00ドアボタン

隣の車両との境の扉ですが、1000系ではスイッチを押すと空気圧により自動で開閉する仕組みになっています。但し時々反応が鈍いことが…

00車掌室100車掌室2

車掌室は編成の中間にも設置。中々見ることのできない車掌室の設備を観察することが出来ます。

00一般車扉

一般車の3号車に入りましたが、トイレか車掌室までは特別車側の領域になっています。この扉を開けると一般車です。

座席系

1200・1800系(一般車)を見る

trainseat.net>名鉄インデックスに戻る

その他

編成別写真集>1000系(全車特別車編成)

編成別写真集>1000・1200系(一部特別車編成)

inserted by FC2 system