名鉄3150・3300系(ロングシート車)|FTN trainseat.net

名鉄3150・3300系(ロングシート車)

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2004年に登場した3150系(2連)と3300系(4連)は、名鉄本線系では初となるステンレス車体を用いた点と、通勤車ながら座席の半数を転換クロスシートにした点が注目されました。しかし転換クロスシートの採用はラッシュ時の混雑を助長し、一部線区では積み残しを出す有様で、2007年の3150系2次車からはオールロングシートに変更されました。3150系は2008年にも増備されロングシート車が多数となりましたが3300系は増備が無く、その後随分長く間が開いて2015年に増備が再開されました。
このページでは2007年の3150系2次車以降のオールロングシート車(3150系18編成・3300系10編成)の車内をご覧いただきます。


150-車内全景1505-車内全景

まずは車内全景から。左は2次車、右は2015年増備車の様子です。基本パーツや配色に大きな変化はなく、あくまでクロスシートを廃しただけと言った趣。混雑に耐え切れずオールロングシートに戻した格好ですが、こうなった以上クロスシート車だけ運用を分けてほしいですね、廃車まで無いと思いますが…

150-車端部11504-車端部s

車端部、左は3150系2次車、右は同4次車です。車端部の構成自体は変化していませんが、3次車以降は車端の座席が全て優先席になり、併せてポールや吊革も黄色いものにされました。優先席の吊革については、それ以前の各形式も2013年ごろに一気に取り替えられました。

1505-車端部3004-車端部

2015年製造車の車端部です。左は優先席部分で、吊革に加えて床の色も変更して目立たせています。優先席部分の床色を変更するのは、2014年から行われた6000系中期車への特別整備に続いての試みです。右側は3300系でしか見られない通常部の車端です。

150-乗務員室仕切1505-乗務員室仕切

乗務員室仕切り、左は3150系2次車で右は同5次車です。2次車は1次車とほぼ同様でしたが、2008年の3次車では補助座席を廃して消火器を座席足元に移設。2015年製造車ではその消火器に蓋が設けられています。

1507-乗務員室仕切

2015年製造車の仕切戸上の車番は号車表示機があった名残で幾分左に寄っていましたが、やはり変だと思った人がいたのか写真の2017年製造車では中央に変更されています。

150-扉1505-扉1

扉です。写真は左が2次車、右が2015年製造車ですが、扉自体は1次車から特に変更されていません。3150系4次車からは床付近の敷物が黄色に変更されていますが、これが3次車と4次車を見分けるほぼ唯一のポイントです。

150-LED

半数の扉上には情報案内装置が設置されています。2008年の3150系4次車まではLEDで、写真では2段表示ですが1段表示にも出来ます。

1505-LCD1506-LCD

2015年度製造車からは情報案内装置が液晶式になりました。瀬戸線4000系から後れること7年、その間に画面は16:9の時代になり表示レイアウトも異なります。右は2016年度製造車で、左側にあった広告枠が廃されています。LCD車にしか無いサイズの広告枠で使いづらいでしょうし、既に全車がLCD式情報案内装置の4000系に統一された瀬戸線でもこの位置の広告枠は使われず、使い始めたかと思えばステッカー式という使用実績を考慮してのことでしょう。

3003-LCD

瀬戸線高架化工事に伴う運用増で瀬戸線に投入された3300系3次車(3306F)は、同線の4000系に設備を近づけて登場しました。そのため情報案内装置は全扉上に設置、奥に見える号車表示も増解結のない瀬戸線ですからLEDではなくプレートとしています。

300-床1505-床1

奥にクロスシートが見えていますが(汗)、3150系4次車までの床は従来と同様でした。2015年製造車ではフットラインを無くしたほか、優先席部分では地色を赤系にしています。実は2008年12月に登場した4次車の少し前、同年夏に登場した瀬戸線4000系では既にフットラインを廃していたのですが、どういう訳か3150系は変更されませんでした。

150-天井1505-天井

天井です。3300系2次車からは天井に用いていたFRP製の部材をアルミ製に置き換えています。また2015年製造車(右の写真)からは、一部照明をLED照明にしています。写真だと左が蛍光灯、右がLEDですが、両者とも殆ど同じ色で混ざっていてもそれほど違和感はありません。

1507-天井3307-天井

どういう訳か1両に蛍光灯とLED照明が混在する状況が続いていた名鉄電車ですが、2017年製造車からようやく全てLED照明化されました。更に2018年度の3300系7次車は灯具形状が変更されています。

1505-窓

窓は変わらず扉間に固定窓が2枚、車端は上3分の1が内側に折れて開くものです。相変わらずカーテンは無し、時々陽の光で背中が熱くなります。

1503-8人掛け1505-8人掛け

座席を見ていきましょう。扉間のロングシートは変わらず8人掛けです。座席そのものは何ら変化ありませんので、ポールの変化に注目したいと思います。4次車まで一部分を水色に塗っていましたが、削れたり削られたりしたため2012年ごろから色を剥がしてしまいました。右の2015年製造車では、瀬戸線4000系の途中から採用された光沢を抑えたものを用いています。座席は幅470mmと十分な寸法ですが、座面が硬いのは何とかしてほしいところ。

150-5人掛け優先1503-5人掛け優先

車端部は5人掛けです。すべての車端部がロングシートになったことで着席定員は1両当たり2人増えています。左側は3150系2次車、右側は同3次車ですが、3次車からは優先席を拡大して1両あたり4席から10席にしたほか、ポールを黄色く塗装して目立たせています。

3004-5人掛け1505-5人掛け優先

こちらは2015年製造車以降の5人掛け席。オールロングシートに変更されてから長らく3150系しか増備されなかったため、優先席の無い5人掛け席は3300系の3次車が製造された2015年になってようやく登場しました。ポールの塗装は瀬戸線4000系の増備途上で止められ、代わりに同形式では凹凸のある黄色いシートを貼ったようですが、本線系の車両には反映されませんでした。

3003-車端部

先述の瀬戸線3306Fですが、優先席についても4000系と仕様を合わせておりスタンションポールに凹凸のある黄色いシートを巻いています。この編成は「後期車」とも呼ぶべき2015年以降製造車の先陣を切る形で登場したので、全扉上の情報案内装置や優先席の黄色いスタンションポールは標準になるかと思ったのですがそんなことはありませんでしたね… 車内とは関係ありませんが、逆に4000系と同じ台車が標準になったのは驚きました。

1504-2人掛けs1505-2人掛け

乗務員室の後ろは2人掛け。写真は左が3150系4次車、右が同5次車です。

150-補助座席2 150-補助座席

2007年の3150系2次車には車椅子スペースに補助座席を設置しています。2005年の3300系2次車と同様に扉側には肘掛の付いたタイプで、基本的には展開された状態になっているようです。

1505-車いすスペース1503-金具s

3次車以降の車椅子スペースは補助座席を廃止、元通りと言えば元通りです。左写真は5次車のものですが、3次車から殆ど変更はありません。右は窓下の蓋を開けてみた様子で、補助座席の裏に設置されていた固定金具が収納されています。ただ、そもそも車椅子利用者が必ずこの位置を使用すると言う訳でも無いようですし、ましてや金具を使っている様子など一度も見たことがありません。この金具、どう使うんでしょう…


150-運転台s

運転台は3100系3次車から続く右手ワンハンドル式。乗務員室直後は着色ガラスですので、このように綺麗に撮るのは中々難しいです。

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