名市交6050形|FTN trainseat.net

名古屋市営地下鉄6050形

写真: ms6152

恐らく名古屋市営地下鉄最後の新規開業区間になるであろう桜通線野並~徳重間の開通を控え、2010年に登場したのが6050形です。直線基調の前面デザインは6000形譲りですが、微妙に曲線が入ったりライトを上下に並べたりして印象は一変。車体は東山線N1000形に続いて「日車ブロック式工法」を採用、ラインカラーの入れ方も同形に倣っており、ホームドア設置を見越し幕板部にも帯を入れています。
2011年3月の徳重延伸までに4編成が製造されましたが、6000形が20編成ありますので簡単には出会えないかもしれません。


ms605-車内全景

車内全景です。全体的な雰囲気や考え方としては東山線N1000形に近づけようとしたようですが、20m級4扉では当然あちこちが変わってきます。赤い座席モケットは6000形と同様、桜通線のイメージカラーとして内外とも用いています。

ms605-車端部

引き続き妻窓が設置されている車端部です。火災対策の強化からか全車端に妻扉が設けられていますが、名古屋の地下鉄では上飯田線7000形に続き2例目。扉窓は天地寸法が拡大されていますが、衝突を防ぐためか取っ手と同じ高さに縦のストライプを入れています。

ms605-乗務員室仕切

乗務員室仕切です。地下区間しか走らないため窓は小さめ、しかも運転台側(右)と仕切戸のガラスは着色されており内部の様子を覗くのも一筋縄にはいきません。

ms605-床

床敷物は茶系の石目柄、フットラインはありません。

ms605-天井

天井です。中央からラインデリア、空調吹出口、吊革、照明と並ぶ一般的な構成ではありますが、幅は異なれど東山線N1000形と大きく変わらない見た目が特徴です。

ms605-扉Ams605-扉B

扉です。座席幅拡大の煽りか、扉のすぐ脇まで袖仕切が迫っています。周辺の床敷物は黄色くし注意を促します。なお近年は増収策の一環か、扉の窓下に広告を貼り付ける事例が増えてきたようです。

ms605-LEDms605-鴨居

第1編成の扉上にはLED式の情報案内装置を千鳥配置、東山線N1000形と同様に上下2段表示を行います。その下には開扉予告灯が設けられていますが、こちらはその性格から全扉上に設置。

ms605-LCD

第2編成以降は「ハッチービジョン」と名付けられた液晶式に変更されました。名古屋市営地下鉄では初めて、東海地方でも名鉄瀬戸線4000系に次ぐ採用例で、わざわざ「行先、次駅、所要時分等をご案内します」と書かれたステッカーを貼っているのが何とも…

ms605-窓

窓は扉間2枚・車端1枚で、一部は下降式で開閉可能です。全線地下ですので勿論カーテンはありません。

ms605-7人掛け

座席を見ていきましょう、まずは扉間の7人掛けです。JR東日本の通勤形と同様の座席形状が採用されており、東海地方では名鉄4000系に次ぎ2例目。座席間のスタンションポールは何気に名古屋市営地下鉄では初登場ですが、以後の新車では2-3-2で区切っているところ本形式では3-4としています。袖仕切は上飯田線7000形に近い両面に化粧板を張ったもの。大型袖仕切の一種ではありますがサイズは小さめ、しかもいざ座ってみると内側に窪みが無いただの平板であることに気付きます。1人当たり幅は460mmと広めに取っています。

ms605-3人掛けms605-3人掛け優先

車端部は3人掛け。窓下端と同じ高さの機器箱は引き続き設置されており、妻側には幾分余裕がある構成です。優先席は青灰色、東山線N1000形と同色です。

ms605-車椅子スペース

車椅子スペースは各車1か所ずつ設置、従来車に比べ握り棒が上下2段になっています。

ms605-4人掛けms605-車椅子スペース2

先頭車の車椅子スペースは乗務員室直後の扉間に設置されており、座席は4人掛けとされています。上飯田線7000形以降、車椅子スペースと座席間の仕切りに消火器やら何やらを収納しており、厚さや大きさは結構なものになっています。

座席の見た目からして座り心地が概ね想像できてしまうのが悲しいところではありますが、時期的にはE233系登場後ですし多少は…と思いましたが、案の定というか何と言うか座面にそこまでのクッション性は無く、長い時間乗るような場合は可能であれば6000形を選びたいところ。そしてこの形状の座席、名古屋市営地下鉄では結局本形式の4編成でしか採用されませんでした。どうしてこれにしたんだろう…


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