大阪市営地下鉄 66系

写真: 66606

堺筋線の天下茶屋延伸に伴う輸送力増強、並びに60系非冷房車の置き換え、それから6連だった列車の8連化…とやること沢山の1991年に登場したのが66系です。第三軌条各線の新20系をベースにした軽量ステンレス車体・VVVFインバーター制御車で、30系に対する60系と同じような関係になるでしょうか。茶色の帯色と前面形状は独自で、直線的な独特なデザインの新20系とは異なり曲線を描いたデザインが特徴です。当初6連で登場しましたが製造途上で当初から8連化、既存車も増結し8連11編成の陣容となり60系非冷房車を一掃しました。
運用は堺筋線のほか阪急千里線・京都線(淡路~高槻市)ですが、過去には6連に短縮して遠く嵐山まで足を伸ばしたこともあります。


66-車内全景s

車内全景です。3扉・ロングシートの配置は直通運転を行う阪急に準じたものではありますが、全く同じレイアウトかと言うとそうでも無いのがまた微妙なところ。ホームドアという概念もあるか無いかの頃の車両ですから仕方ありませんが、将来問題が起きないか気にならないでもありません。暖色系の色合いは登場時からですが、モケットが張り替えられはっきりとした茶色になってまた印象が変わっています。

66-車端部1s66-車端部22s

車端部です。阪急車とは側面割付が異なっているため、奥行が浅いのが特徴。貫通扉は各車に設置、天地寸法の大きな窓は阪急車共々お馴染みになっています。

66-運転台仕切り

乗務員室仕切です。前面非対称で貫通扉は非常用、そういった事情もあってか仕切戸は車掌台側に寄せています。地上区間の走行が多いためか、仕切窓は新20系に比べ大きめ。

66-ドアs

扉は片側3か所、窓は小窓にしていた60系の反動では無いと思いますが側窓と同じサイズとしています。

66-天井

天井は中央にラインデリア、両脇には空調吹き出し口、外側に蛍光灯がレール方向に連続しています。写真では分かりませんが照明はカバー付き。

66-床

床はクリーム色、フットラインに赤茶色を用います。VVVF車ですが、脱線復旧時などにも使えるようで他社では廃止の相次ぐ床下点検蓋を存置しています。

66-カーテンs

窓とカーテンです。窓は扉間3枚・車端1枚で下降式、カーテンは巻き上げ式で2段階の調整が可能。

66-10人掛け

座席を見ていきます。扉間は10人掛けロングシート、2000年代後半から堺筋線のラインカラーである茶色のモケットへの変更がなされています。着座位置は背摺りにブロックパターンのプリントを施し誘導しています。

66-4人掛け66-優先4人掛けs

車端部は4人掛け、妻部に機器箱を設けているため若干の余裕があります。優先席は各線共通で青色のモケットを用います。阪急車と座り心地を比べられてしまう中々厳しい環境ではありますが、「比較にならない」レベルだったと聞く60系とは大違いで地下鉄車としてはかなり良好な部類かと思います。1人当たり幅は430~440mm程度の模様。

66-2人掛けs66-2人掛けolds

車椅子スペース横は2人掛け。右側は旧モケットですが、新20系のオレンジ色に対しこちらは赤系…ですが褪色というか汚れというか、そういうのがあるのか何とも形容しがたい色。袖仕切りは袖板(内側はモケット張り)+パイプの組み合わせですがこの部分は枕木方向のパイプを袖板に下ろしています。

66-車いすスペースs66-車いす金具s

車椅子スペースは握り棒のほか車椅子固定装置を設置。


66-運転台s

運転台は新20系とは異なり阪急車と同様の両手ワンハンドルを採用。針のあるメーターが全く見当たらないのが特徴です。

座席系

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最終更新:2019/1/14

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