相模鉄道10000系|FTN trainseat.net

相模鉄道 10000系

写真: st10705

相鉄と言えば車体も走り装置も一癖ある車両が幅を利かせていましたが、2001年に登場した10000系は何とJR東日本のE231系ベースで登場しました。前面の「顔」以外は何から何までE231系そっくりで、車体は初のステンレス製で前面は久々の非貫通型、足回りも駆動装置には頑なに直角カルダン式を用いていたところTDカルダン式を採用しています。違いがあるとすれば、車体幅がE231系より僅かに狭いことや10連でもMT比が1:1になっていることなどがあるでしょうか…
帯色は当初の青みがかった緑と黄、これは新6000系を引き継いだようですが、2006年にCIを導入すると青とオレンジに変更。ただ2016年には9000系がまた違う塗装で出てきており、もしかすると2度目の変更があるかもしれません。

10連3編成と8連5編成が在籍しており、10連は全ての種別に、8連は各停を中心に運用されています。


st10000-車内全景

車内全景ですが、やはり「E231系の色違い」以外のコメントが難しいくらいに同様の造りです。8000系・9000系の一部車両に設置されていたボックスシートは、E231系に同様の配置をした近郊タイプが存在しており一概に無理ということも無かったはずですが廃止されています。

st10000-車端部1st10000-車端部2

車端部です。従来車にあった妻窓を廃止しましたが、一方で省略していた箇所もあった貫通扉は各車とも片側に設置して風の通り抜けを防いでいます。天地寸法が拡大された窓には何やら貼ってありますが、衝突を防止しようと対策した他社はその多くがイラストや模様を入れる中、車両に描かれているものと同じ「SOTETSU」ロゴをそのまま貼っています。直球過ぎるというか何と言うか…

st10000-乗務員室仕切

乗務員室仕切りです。仕切戸を車掌台側に寄せる構成は従来形式と変わりませんが、左側はE231系と同様の運転士用の非常脱出口です。そうそう仕切戸の窓はE231系とは異なり角があるものです。

st10000-扉

扉は左右の握り棒周辺も含めて銀色無塗装、窓は扉と窓押さえが面一のタイプです。扉への注意を促すステッカーは低めの位置に貼っており、「そうにゃん」のイラストを描いたステッカーと共に背の低い子供を意識しているような気がします。

st10000-LED

情報案内装置はLED式ですが、このサイズはE231系より小さいのではないでしょうか。表示できる文字数は全角でも5~6文字、駅ナンバリングも合わせて表示しますので余裕は少なめ。

st10000-天井

天井ですが、これだけでE231系では無く相鉄だと見破る方法はあるのでしょうか… ラインデリアは「点々と」配置されていて、間を同形のパーツで埋めることはしていません。

st10000-床

床は灰色の単色。

st10000-窓

電動式の開閉窓を導入していた相鉄ですがこれもやはり廃止、一部が手動開閉できます。窓はUVカットガラスで、その代償になっているかどうかはともかくカーテン無し。

st10000-7人掛け

座席を見ていきましょう。扉間は7人掛け、相鉄初のバケットシートはE231系同様のものとなりました。相鉄の従来形式に続いて暖色系のモケットを採用しましたが、従来形式には無かった柄が入った点が特徴です。そうそうE231系をベースにした各社局の車両では本家も含めて背摺りと座面のモケットを分ける例が多く見られますが、本形式では同一品を用いています。

st10000-3人掛けst10000-3人掛け優先

車端部は3人掛け。優先席は従来車に合わせて青色のモケットで、通常席と同様の柄が入っています。

st10000-車椅子スペース

先頭車には車椅子スペースを設置。非常通報装置と握り棒が1本あるのみ、ヒーターもなく物足りない感じ。

st10000-6人掛け

E231系でも通勤タイプに準拠した車体なので、乗務員室後最初の扉間は6人掛けになっています。座席は3人掛け×2、窓は固定式です。座り心地は座面の硬さもさることながら、背摺り形状の悪さもあって誉められたものではありません。普通で全線を乗り通しても概ね40分程度、辛うじて許容範囲内ではありますが…


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